更新日:2026年10月9日
📌 このページでわかること
- 本の文章をそのまま書いてもよいか(著作権法の条文)
- 引用するときに守る3つのこと
- カギかっこ・題名・ページ数の書き方の例
- 引用のあとに、自分の考えを書く方法
本の文章を、そのまま書いてもよい?
読書感想文を書いていると、本の中の一文を、そのまま書き写したくなることがあります。これは「引用」といい、著作権法の第32条に決まりがあります。
条文には、次のように書かれています。 「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。」(著作権法第32条第1項)
つまり、本の一部を引用することは認められていますが、「公正な慣行に合致する」ことと、「引用の目的上、正当な範囲内」であることが条件です。
引用するときに守る3つのこと
条文をもとに、感想文で気をつけたい点を3つに整理します。
- 公正な慣行に合わせる:引用した部分が、どこからどこまでか分かるように書きます。
- 正当な範囲にとどめる:感想文の目的は、本を読んで感じたこと・考えたことを書くことです。引用は、そのために必要な短い部分だけにします。
- 出所を明示する:著作権法の第48条は、第32条によって著作物を複製する場合、出所を、その利用のしかたに応じて合理的と認められる方法で明示しなければならないと定めています。著作者名が表示されている場合は、著作者名を示すことになっています(第48条第2項)。
感想文での、引用の書き方(書き方のコツ)
次は、読みやすい感想文にするための書き方のコツです(当ページの提案です)。
- 本の文は、カギかっこ「 」でかこむ。
- 引用した文の前後に、題名・著者名・ページ数を書く。
- 引用のあとに、「この文を読んで、わたしは〜と思った」と、自分の考えを書く。
- 引用は、1か所につき1〜2文までにする。
### 書き方の例
次のように、題名・著者・ページ数を添えます。
例:『(本の題名)』(著者名・出版社)の45ページに、「(本の文)」という文があります。わたしはこの文を読んで、〜と思いました。
かっこの中は、本の文を、文字も句読点も変えずに書きます。省略したいときは、「……」を使います。
引用のあとに、自分の考えを書く
引用だけで終わると、感想文ではなく、本の紹介になってしまいます。引用のあとには、必ず次の3つのうち、どれかを書きます。
- その文で、いちばん心に残ったこと
- 自分の経験とつなげて、思い出したこと
- 読む前と後で、考えが変わったこと
「引用1つ+自分の考え3〜4文」が、1つの段落の形の目安になります。
引用の量の目安
感想文の字数のうち、引用の部分は、少なくしておくのがよいでしょう。自分の言葉で書く部分が中心になるようにします(当ページの提案です)。字数制限がある感想文では、引用が多いと、自分の考えを書くスペースがなくなります。
提出前のチェック
- 引用した文は、カギかっこでかこんであるか。
- 題名・著者名・ページ数を書いたか。
- 本の文を、写しまちがえていないか。
- 引用のあとに、自分の考えが書いてあるか。
- 引用が長すぎないか。
学校やコンクールの決まりがあるとき
学校の先生や、感想文コンクールの募集要項に、書き方の決まりがある場合は、そちらを優先してください。
💡 使い方のヒント
引用する一文は、読み返してみて「この一文があるから、感想が書ける」と思えるものを選びます。