📌 このページでわかること
- 分量が足りないときに書き足せること
- 4つの広げ方
- 同じことをくり返さずに増やす方法
- 書き足す場所の選び方
- 仕上げの確認
分量が足りないのは、材料が足りないから
原稿用紙が余ってしまうとき、多くの場合、字数が足りないのではなく、書く材料が足りていません。
同じことを言い方を変えてくり返すと、読み手には水増しに見えます。そうではなく、新しい材料を足します。材料は、本の中と自分の中の両方にあります。
広げ方1:もう一つの場面を足す
心に残った場面を1つだけ書いている場合、もう1つ足します。
2つの場面を選ぶときは、できるだけ性質の違うものにします。
- うれしかった場面と、悲しかった場面
- 主人公が失敗した場面と、乗りこえた場面
- 物語の前半の場面と、後半の場面
2つを並べると、「はじめはこうだった主人公が、最後にはこう変わった」という書き方ができます。これは1つの場面だけでは書けません。
広げ方2:自分の経験を足す
心に残った場面について、自分の経験を思い出します。
- 同じような経験をしたことがあるか
- そのとき自分はどうしたか
- 主人公と自分では、どこが違ったか
自分の経験は、他の誰にも書けない材料です。ここを足すと、感想文が自分だけの文章になります。
悪い例: 主人公は勇気があると思いました。私も勇気を出したいと思いました。
良い例: 主人公は、こわいと思いながらも前に出ました。私は去年の発表会で、手をあげようとしてやめたことがあります。あのとき前に出ていたら、主人公と同じ気持ちを味わえたのかもしれません。
広げ方3:他の登場人物から見る
主人公のことだけを書いている場合、別の登場人物に目を向けます。
- そのとき、まわりの人はどう思っていたか
- 自分がその人だったら、どうしたか
- なぜその人は、そういう行動をとったのか
物語は主人公だけで動いているわけではありません。別の人物の側から見ると、新しい気づきが出てきます。
広げ方4:読む前と読んだ後を比べる
本を読む前に思っていたことと、読んだ後で変わったことを書きます。
- 題名を見て、どんな話だと思ったか
- 実際に読んで、どう違ったか
- 読む前と後で、考えが変わったことはあるか
「読む前は〇〇だと思っていたが、読んだ後は〇〇と思うようになった」という形は、そのまま結びの部分に使えます。
書き足す場所を選ぶ
書き足すときは、最後に付け加えるのではなく、内容に合う場所に入れます。
- もう一つの場面 → 1つ目の場面のあと
- 自分の経験 → その場面の感想のすぐあと
- 他の登場人物 → 場面の説明のあと
- 読む前と後 → 書き出しと結び
最後にまとめて足すと、話が行ったり来たりして読みにくくなります。
仕上げに確認すること
書き足したあと、通して読み返します。
- 同じことを2回言っていないか
- 話の順番が前後していないか
- あらすじの部分が長くなりすぎていないか
分量を増やそうとして、あらすじを書き足してしまうことがあります。あらすじが増えると、感想文ではなく本の紹介になります。増やすのは、感じたことと自分の経験のほうです。
よくある質問
Q. どうしても書くことが思いつきません。 A. もう一度、本の中で線を引きたくなるところを探してみてください。すでに読んだ本でも、探しながら読み返すと、最初に気づかなかったところが見つかります。
Q. 自分の経験がない場合はどうしますか。 A. 直接同じ経験でなくてかまいません。似た気持ちになったことでよいのです。くやしかった、うれしかった、迷った。気持ちのほうで探します。
Q. 一文を長くして字数を増やしてもよいですか。 A. 一文が長いと読みにくくなります。文を長くするのではなく、書く材料を増やします。