十八
慣用句・十八 油を売る
用の途中で、
おしゃべりに時間をつぶす。
いまのことば
油を売るの意味と由来は?
仕事や用事の途中で、むだ話などをしてなまけること。
ことばの景色
このことばは、江戸時代に髪につける油を売り歩いた商人に由来するとされます。油は、はかって客の入れ物に移して売りました。ねばりけが強い油は、なかなか移しきれず、時間がかかります。
そのあいだ、油売りは客と世間話をしながら待ったといいます。その姿が、はたからはのんびりおしゃべりしているように見えたことから、「油を売る」が、用事の途中でなまけるという意味になったとされます。油売りは、なまけていたわけではなかったのです。
たとえば、「おつかいの帰りに公園で油を売っていたら、すっかり暗くなってしまった」のように使います。
考えてみよう
- 問一用事の途中で、つい寄り道してしまったことはありますか。
- 問二はたから見たなまけ者が、本当はがんばっていることはあるでしょうか。
- 問三休むことと、なまけることは、どうちがうでしょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
原文について
この記事が扱っている『慣用句』は、二つ以上のことばが結びついて、もとの意味とは別の決まった意味をあらわす言い回し。「油を売る」は、ひとりの作者やひとつの原典をもつことばではなく、国語辞典や国語の教科書に見られる定番の表現です。由来は、江戸時代の髪油売りとする説が広く知られています。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。意味や使い方は、国語辞典でもお確かめください。