十九
四字熟語・十九 一朝一夕
ひと朝、ひと晩では、
できあがらない。
いまのことば
一朝一夕の意味と由来は?
ひと朝かひと晩ほどの、ごく短い時間のこと。「一朝一夕には〜ない」の形でよく使われる。
ことばの景色
中国の古い本『易経』に、こんな一節があります。「積善の家には必ず余慶有り」——よい行いを積み重ねた家には、かならず子孫にまで幸せがおよぶ。
そして、国や家をゆるがす大きな事件が起こるのは「一朝一夕の故に非ず」、ひと朝ひと晩の原因で起こるのではなく、長いあいだに少しずつ積み重なった結果なのだ、と続けます。
いまも、「一朝一夕には身につかない」のように、短い時間ではできあがらないことを言うときに使います。たとえば、「きれいな字は一朝一夕には書けない。毎日少しずつ練習しよう」のように使います。
考えてみよう
- 問一あなたが時間をかけて身につけたことは何ですか。
- 問二すぐに結果が出ないとき、どんな気持ちになりますか。
- 問三よいことも悪いことも「積み重なる」とは、どういうことでしょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
原文について
この記事が扱っている
『四字熟語』は、漢字四字で意味をあらわす言い回し。「一朝一夕」のもとのことばは『易経』(坤の卦・文言伝)に記されています。
もとの一節は、
維基文庫『周易』坤で本文を読めます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の本文でお確かめください。