十二
ことわざ・十二 急がば回れ
舟は速い。けれど、
橋を回れ。
いまのことば
急がば回れの意味と由来は?
急ぐときほど、危ない近道より、遠回りでも確かな道を選んだほうが、結局は早いということ。
ことばの景色
東海道を京へ向かう旅人は、草津から大津へ行くとき、二つの道から選べました。矢橋の港から琵琶湖を舟で渡る近道と、湖の南をぐるりと回って瀬田の唐橋を渡る陸の道です。
舟のほうが速い。けれど、湖に風が吹けば舟は出られず、足どめになります。それなら、はじめから橋を回ったほうが確かに着く。このことを「矢橋の舟は速いけれど、急がば回れ瀬田の長橋」とよんだ歌が、ことわざのもとになったとされます。室町時代の連歌師・宗長の歌と伝わりますが、ほかの人の作とする説もあります。
たとえば、「テスト前に答えだけ覚えるより、急がば回れで、教科書を一から読み直そう」のように使います。
考えてみよう
- 問一近道をしようとして、かえって時間がかかったことはありますか。
- 問二あなたの勉強や練習で、「回り道」に見えて実は近道なことは何でしょう。
- 問三反対に、近道が正しいのはどんなときですか。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——
舟と
橋の
分かれ
道だった
宿場は、
地理の間「草津宿」で
扱っています。
東海道五十三次の
五十二番目の
宿場です。
原文について
この記事が扱っている『ことわざ』は、昔から人びとの間で言いならわされてきた短い言い回し。「急がば回れ」は、琵琶湖の矢橋の舟と瀬田の唐橋をよんだ歌が語源とされる、国語辞典や国語の教科書に見られる定番の表現です。歌の作者には複数の説があります。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。意味や使い方は、国語辞典でもお確かめください。