七
ことわざ・七 犬も歩けば棒に当たる
江戸のいろはかるた、
はじまりの「い」の札。
いまのことば
犬も歩けば棒に当たるの意味と由来は?
出しゃばると思わぬ災難にあうこと。いまは、行動すると思わぬ幸運に出会う、という意味でも使われる。
ことばの景色
江戸で遊ばれた「いろはかるた」は、「い・ろ・は…」の一字ずつを頭にして、ことわざを読み札にしたかるたです。その最初の「い」の札が「犬も歩けば棒に当たる」。この札から、江戸のいろはかるたは「犬棒かるた」とも呼ばれます。
もとの意味は、用もないのにうろうろしていると、棒でたたかれるような目にあう、という戒めでした。ところが明治のはじめのすごろくには、歩いている犬が子どもからお菓子をもらう絵が描かれています。出かけてみれば思わぬ幸運にありつく、という意味でも読まれるようになったのです。
いまはどちらの意味でも使います。たとえば、「散歩に出たら、ずっと探していた本を古本屋で見つけた。犬も歩けば棒に当たるだ」のように使います。
考えてみよう
- 問一出かけてみたら、思わぬ出会いがあったことはありますか。
- 問二反対に、動いたせいで困ったことはありますか。
- 問三一つのことばに二つの意味があると、どんなときに困り、どんなときに便利でしょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——いろはかるたのもとになった「いろは
歌」は、
国語の間「いろは歌」で
読めます。
四十七の
字を
一度ずつ
使った
歌です。
原文について
この記事が扱っている
『ことわざ』は、昔から人びとの間で言いならわされてきた短い言い回し。「犬も歩けば棒に当たる」は、江戸で遊ばれた「いろはかるた」の読み札として親しまれてきました。
いろはかるたの東西のちがいは、
玉川大学教育博物館「いろはカルタ」、ことわざの意味の移り変わりは、
同志社女子大学 教員コラム「絶滅寸前の『いろはかるた』」で読めます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
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