五十九
東 海 道 ・ 石 部 宿
京を
朝発った
旅人が、
最初の
夜を
過ごす
宿。
戸塚とちょうど
対になります。
いまのことば
石部は東海道の五十一番目の宿場。
近江国甲賀郡にあった。
京から数えた一日目
戸塚が江戸から一日目の宿だったように、石部は京から一日目の宿でした。「京立ち石部泊まり」ということばが残っています。東海道は江戸からだけでなく、京からも歩かれていた——浜松の「京から二十五」も同じ見方です。
広重の題は「目川ノ里」。目川は石部と草津のあいだにあった立場で、菜飯と田楽が名物でした。草津のうばがもち、鞠子のとろろ汁と同じく、立場の食べ物は旅の楽しみでした。
石部・水口・土山は、いずれも近江国甲賀郡。草津・大津とあわせて、近江には五つの宿場があります。鈴鹿峠を越えてから京まで、あとわずか。草津で中山道と合わさり、大津を経て三条大橋へ至ります。
考えてみよう
- 問一京から歩くと、この連載はどんな順番になるでしょう。
- 問二立場の名物を、この連載から四つ集めてみましょう。
- 問三地図で近江の五つの宿場を並べてみましょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——
これで東海道五十三の宿場が、すべてそろいました。
品川から
大津まで、
日本橋と
三条大橋を
加えて
五十五の
地点。
五百キロの道を、一宿ずつ歩き通しました。