三十
東 海 道 ・ 戸 塚 宿
江戸を朝発った旅人が、ちょうど一日目の夜を過ごした宿場です。
いまのことば
戸塚は東海道の五番目の宿場。
東海道では相模国の最も東の宿場町。
一日で歩ける距離
日本橋から戸塚まで、およそ四十キロ。朝暗いうちに江戸を出て、日暮れに着く。そのくらいが、江戸の人の一日の歩行距離でした。だから戸塚は宿泊客でにぎわったのです。
広重の題は「元町別道」。道が分かれる場所が描かれています。ここから鎌倉へ向かう道が分かれていました。藤沢が江の島、川崎が大師——江戸から三日の距離に、参詣の分かれ道が集まっています。
一日で歩ける距離が、宿場の位置を決めた——これは東海道全体に言えることです。宿場と宿場の間隔は、平均すると一里から三里ほど。人の足が、町の並び方を作りました。
考えてみよう
- 問一一日に何キロ歩けますか。実際に測ってみましょう。
- 問二地図で日本橋から四十キロの場所を探してみましょう。
- 問三宿場の間隔が広いところ・狭いところ。理由を考えてみましょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——東海道の五十三の宿場は、均等に並んでいるわけではありません。難所の前後では短く、平地では長い。地形が間隔を決めています。