三十九
ことわざ・三十九 船頭多くして船山に上る
かじを取る人が多すぎて、船が山へ登っていく。
いまのことば
船頭多くして船山に上るの意味と使い方は?
指図をする人が多すぎると、意見がまとまらず、物事がとんでもない方向へ進んでしまうこと。
ことばの景色
「船頭」は、船をあやつり、どちらへ進むかを決める人です。一そうの船に船頭がおおぜい乗っていて、それぞれが「右だ」「いや左だ」と勝手に指図をしたら、どうなるでしょう。船は右へ左へとふらつき、ついには海ではなく山の上へ登ってしまう。ありえないことが起きるほど、めちゃくちゃになるというたとえです。
みんなが意見を出すことは大切ですが、最後にまとめて決める人を一人決めておかないと、物事はうまく進みません。
たとえば、「文化祭のかざりつけで、みんなが別々の指示を出したので、何も決まらないまま時間がすぎた。船頭多くして船山に上るだ」のように使います。
使い方の例
- 船頭多くして船山に上るにならないように、班の中でまとめ役を一人決めよう。
- 旅行の行き先を全員がばらばらに決めようとして、船頭多くして船山に上るになってしまった。
考えてみよう
- 問一みんなの意見がまとまらなかったことはありますか。どうしてでしょう。
- 問二たくさんの意見を、どうすれば一つにまとめられると思いますか。
- 問三まとめ役の人がいないとき、あなたならどうしますか。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——ここでいう「船頭」は、小さな渡し舟をこぐ人ではなく、たくさんの船乗りが乗る大きな船の船長のことです。船長はふつう一人なので、「多くして」というありえない形にして、混乱ぶりを強くあらわしています。
原文について
この記事が扱っている
『ことわざ』は、昔から人びとの間で言いならわされてきた短い言い回し。「船頭多くして船山に上る」は、ひとりの作者やひとつの原典をもつことばではなく、国語辞典や国語の教科書に見られる定番の表現です。
意味と使い方は、
https://kotobank.jp/word/船頭多くして船山に上るで確かめられます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。意味や使い方は、国語辞典でもお確かめください。
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