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六十一

故事成語・六十一 虎穴に入らずんば虎子を得ずこけつにいらずんばこじをえず

ほしい虎の子は、虎のすみかのいちばん奥にいる。

いまのことば

虎穴に入らずんば虎子を得ずの意味と使い方は?

危険をおそれず思いきってやってみなければ、大きな成果は得られないということ。

ことばの景色

後漢の時代、班超という人が、使者として西の国、鄯善をたずねました。はじめ鄯善の王は、班超たちを手あつくもてなしました。ところが、ある日から急に態度が冷たくなります。北の強い勢力、匈奴の使者も、この国に来ていたのです。

このままでは、自分たちはとらえられてしまうかもしれない。班超は仲間を集めて言いました。「虎のすむ穴に入らなければ、虎の子を手に入れることはできない」。そして夜のうちに匈奴の使者たちの陣を攻め、鄯善の王を漢の側につかせることに成功しました。

虎の子どもを手に入れるには、親の虎がいる危ない穴の中まで入っていくしかない。その景色から、危ないことにいどむ勇気と、そこから得られる大きなものを語ることばになりました。

たとえば、「発表で手をあげるのはこわかったけれど、虎穴に入らずんば虎子を得ずと思って、自分の考えを話してみた」のように使います。

考えてみよう

答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。

豆知識——英語にも、「思いきって何かをしなければ、何も得られない」という意味の言い回しがあります。国や時代がちがっても、似た考えがことばになっているのはおもしろいところです。
原文について
この記事が扱っている『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。後漢書・班超伝で、使者として鄯善をたずねた班超が、匈奴の使者が来たことを知り、仲間に語った言葉。
原文はhttps://zh.wikisource.org/wiki/後漢書/卷47で確認できます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。意味や使い方は、国語辞典でもお確かめください。
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