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五十八

故事成語・五十八 苛政は虎よりも猛しかせいはとらよりもたけし

山にすむ虎より、もっとおそろしいものがある。

いまのことば

苛政は虎よりも猛しの意味と使い方は?

人びとを苦しめるきびしい政治は、人をおそう虎よりもおそろしいということ。

ことばの景色

孔子が弟子たちと泰山のふもとを通りかかったとき、墓の前で悲しそうに泣いている女の人がいました。孔子は弟子に、わけをたずねさせました。

女の人は答えました。「ここでは、家族がつぎつぎと虎におそわれて命を落としました」。それを聞いた孔子が「それなら、なぜここを出ていかないのですか」とたずねると、女の人は「ここには、きびしい政治がないからです」と答えました。

それを聞いた孔子は、弟子たちに「よく覚えておきなさい。きびしい政治は、虎よりもおそろしいのだ」と言いました。重い税や、きびしすぎるおきてが人びとをどれほど苦しめるかを、はっきり示した話です。

たとえば、社会科で昔の年貢のしくみを学んだとき、「重い年貢に苦しんだ村の人びとにとっては、苛政は虎よりも猛しだったのだろう」と考えることができます。

考えてみよう

答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。

豆知識——「苛政」の「苛」は、「苛酷」「苛烈」ということばにも使われ、「むごい」「きびしすぎる」という意味をもちます。
原文について
この記事が扱っている『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。礼記・檀弓篇で、孔子が泰山のふもとで泣く女の人に出会い、弟子に語った話。
原文はhttps://zh.wikisource.org/wiki/禮記/檀弓下で確認できます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。意味や使い方は、国語辞典でもお確かめください。
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