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四十七

故事成語・四十七 捲土重来けんどちょうらい

土けむりを巻き上げて、もう一度やって来る。

いまのことば

捲土重来の意味と使い方は?

一度負けた者が、勢いを取りもどして、ふたたびいどんでくること。

ことばの景色

秦が滅んだあと、項羽と劉邦が天下を争いました。項羽は最後の戦いに敗れ、長江のほとりの烏江という渡し場まで追いつめられます。川を渡って故郷の江東に帰れば、立て直すこともできたかもしれません。けれども項羽は、故郷の人びとに合わせる顔がないとして、川を渡らずにその地で最期をむかえました。

それからずっと後の唐の時代、詩人の杜牧が烏江の地をたずね、この出来事をよんだ詩が「烏江亭に題す」です。詩の中で杜牧は、恥をしのんで江東に帰っていれば、すぐれた若者たちがいたのだから、土けむりを巻き上げてもう一度攻め上ってきたかもしれないのに、と思いをはせました。

「捲土」は土を巻き上げること、「重来」はふたたび来ることです。軍勢が勢いよく引き返してくる景色から、いまでは、負けた人が力をたくわえて再挑戦することを言います。

たとえば、「去年の大会では一回戦で負けたけれど、捲土重来をちかって、毎朝走りこんでいる」のように使います。

考えてみよう

答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。

豆知識——読みは「けんどちょうらい」がふつうですが、「けんどじゅうらい」と読むこともあります。「重」を「ちょう」と読むことばには、ほかに「重宝」「貴重」などがあります。
原文について
この記事が扱っている『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。唐の詩人・杜牧の七言絶句「烏江亭に題す」。項羽が烏江で最期をむかえたことを、後の時代によんだ詩の一句から。
原文はhttps://zh.wikisource.org/wiki/題烏江亭で確認できます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。意味や使い方は、国語辞典でもお確かめください。
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