四十五
故事成語・四十五 先んずれば人を制す
先に動いた者が、人を制する。
『史記』より
いまのことば
先んずれば人を制すの意味と由来は?
人より先に行動すれば、有利な立場に立てるということ。
ことばの景色
秦の圧政に苦しんだ項梁・項羽の叔父甥は、挙兵を決意します。項梁は郡の長官にこう説きました。「先に行動を起こした者は人を制し、遅れた者は人に制される」。
この言葉に背中を押され、長官も挙兵に踏み切ったと『史記』項羽本紀に伝わります。
「先んずれば人を制す」は、この故事から、人より先に行動を起こした者が、有利な立場に立てるという教えとして使われています。
考えてみよう
- 問一先に動いたことで、有利になった経験はありますか。
- 問二逆に、慎重に様子を見てよかったと思う経験もありますか。
- 問三「先んずれば人を制す」と「石橋を叩いて渡る」、どちらも大切なのはなぜでしょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——「先んずれば人を制す」のような故事成語は、二千年以上前の中国の書物にある一場面が、そのまま毎日使うことばになったものです。物語ごと覚えると、忘れず、使いどころも間違えません。
原文について
この記事が扱っている
『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。この回のもとの話は『史記』に記されています。
もとの話を載せる『史記』の版本は、
国立公文書館 デジタルアーカイブ『史記』(内閣文庫蔵・慶長刊本)で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。