四十三
故事成語・四十三 隗より始めよ
まずは、この私から。
『戦国策』より
いまのことば
隗より始めよの意味と由来は?
大きなことを成すには、まず身近なことから始めよということ。
ことばの景色
戦国時代の燕の王は、すぐれた人材を国に集めたいと考え、家臣の郭隗に相談します。郭隗は答えました。「私のようなたいした能力のない者でも重く用いれば、私より優れた者が、我も我もと集まってくるでしょう。まずはこの隗(私)から始めてください」。
王がその言葉どおりに郭隗を厚く待遇すると、評判が広まり、各地から優れた人材が集まってきたと『戦国策』に伝わります。
「隗より始めよ」は、この話から、大きなことを成し遂げるには、まず身近なこと・自分自身から始めよという教えとして使われます。
考えてみよう
- 問一大きな目標を立てたとき、最初の一歩をどこから始めますか。
- 問二郭隗の提案の、賢いところはどこだと思いますか。
- 問三「まず自分から」を実行するのが難しいのは、なぜでしょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——「隗より始めよ」のような故事成語は、二千年以上前の中国の書物にある一場面が、そのまま毎日使うことばになったものです。物語ごと覚えると、忘れず、使いどころも間違えません。
原文について
この記事が扱っている
『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。この回のもとの話は『戦国策』に記されています。
もとの話を載せる『戦国策』の版本は、
国立公文書館 デジタルアーカイブ『戦国策』(内閣文庫蔵・豊後佐伯藩主毛利高標献上本)で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。