三十三
故事成語・三十三 刎頸の交わり
あなたのためなら、首を差し出そう。
『史記』より
いまのことば
刎頸の交わりの意味と由来は?
首を差し出しても悔いないほどの、深い友情。
ことばの景色
趙の家臣藺相如は、武功で名高い廉頗より高い地位につき、廉頗のねたみを買います。それでも藺相如は、国のために争いを避け続けました。
その真意を知った廉頗は、自分の狭さを恥じ、上半身をはだけて荊の杖を背負い、藺相如の家を訪れて謝りました。二人はそこから、互いのためなら首をはねられても悔いないほどの、固い友情で結ばれたと『史記』に伝わります。
「刎頸の交わり」は、この話から、命を預け合うほど深い友情を指す言葉になりました。
考えてみよう
- 問一「刎頸の交わり」と呼べるような友人はいますか。
- 問二廉頗が自分の非を認めて謝ったこと、どう思いますか。
- 問三争いを避けた藺相如の考え方を、どう感じますか。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——「刎頸の交わり」のような故事成語は、二千年以上前の中国の書物にある一場面が、そのまま毎日使うことばになったものです。物語ごと覚えると、忘れず、使いどころも間違えません。
原文について
この記事が扱っている
『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。この回のもとの話は『史記』に記されています。
もとの話を載せる『史記』の版本は、
国立公文書館 デジタルアーカイブ『史記』(内閣文庫蔵・慶長刊本)で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。