三十二
故事成語・三十二 会稽の恥
会稽山で受けた、あの恥を。
『史記』より
いまのことば
会稽の恥の意味と由来は?
忘れられないほどの、ひどい屈辱。
ことばの景色
春秋時代、越の王勾践は、宿敵の呉に敗れ、会稽山に追い詰められて降伏しました。屈辱の中で命だけは助けられ、呉王の召使いとして耐え忍ぶ日々を送ります。
国に帰されたあとも、勾践はその恥を忘れないよう、薪の上に寝て苦い肝をなめ続けたと『史記』に伝わります(この話は「臥薪嘗胆」の由来にもなりました)。
「会稽の恥」は、この故事から、忘れることのできない、深い屈辱を表す言葉として使われます。
考えてみよう
- 問一忘れられないほど悔しかった経験はありますか。
- 問二その悔しさを、どんな力に変えられると思いますか。
- 問三勾践は、なぜ恥をあえて忘れないようにしたのでしょう。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——「会稽の恥」のような故事成語は、二千年以上前の中国の書物にある一場面が、そのまま毎日使うことばになったものです。物語ごと覚えると、忘れず、使いどころも間違えません。
原文について
この記事が扱っている
『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。この回のもとの話は『史記』に記されています。
もとの話を載せる『史記』の版本は、
国立公文書館 デジタルアーカイブ『史記』(内閣文庫蔵・慶長刊本)で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。