二十三
故事成語・二十三 竜頭蛇尾
竜の頭で始まり、蛇の尾で終わる。
『碧巌録』より
いまのことば
竜頭蛇尾の意味と由来は?
初めは勢いがよいが、終わりが振るわないこと。
ことばの景色
中国の禅僧のあいだで語られた話です。ある僧が、大きな声で威勢よく問答をしかけてきました。ところが相手が静かに問い返すと、とたんに勢いを失い、答えられなくなってしまいます。
それを見ていた別の僧が、「竜頭蛇尾だな」と評したと伝えられます。『碧巌録』という禅の問答集に、この種の言い回しが残っています。
出だしは竜のように立派でも、終わりは蛇のように細く弱い——始めと終わりの勢いの落差を表す言葉として、いまも使われています。
考えてみよう
- 問一最初は張り切っていたのに、途中で息切れしてしまった経験はありますか。
- 問二「竜頭蛇尾」にならないためには、どうすればよいと思いますか。
- 問三逆に「終わりよければすべてよし」ということわざもあります。どちらが自分に近いですか。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——「竜頭蛇尾」のような故事成語は、二千年以上前の中国の書物にある一場面が、そのまま毎日使うことばになったものです。物語ごと覚えると、忘れず、使いどころも間違えません。
原文について
この記事が扱っている
『故事成語』は、中国の古典に由来する言い回し。この回のもとの話は『碧巌録』に記されています。
もとの話を載せる『碧巌録』の版本は、
国立公文書館 デジタルアーカイブ『碧巌録』(内閣文庫蔵・明版)で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。
表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。