📌 このページでわかること
- 卒業文集で書く場面の選び方
- 五感で場面を思い出す方法
- 文章の基本の組み立て
- 書き出し例9(場面・会話・問い)
- 字数が足りないときの直し方
- よくある質問への答え
卒業文集は、一場面を深く書く
卒業文集は、六年間(三年間)の記録ではありません。この学校で自分が変わった一場面を、読み返す自分に向けて書くものです。
行事を並べた文章はどの人も似てきます。場面を一つに絞ると、その瞬間からあなたにしか書けない文章になります。
ステップ1:六年間・三年間から、場面を一つ選ぶ
卒業文集でいちばん多いつまずきは、全部の思い出を書こうとすることです。行事を並べると名簿のような文章になります。選ぶのは一つ。運動会そのものではなく、「バトンを渡した三秒」まで絞ると、あなたにしか書けない文章になります。
ステップ2:その場面を、五感で思い出す
何が見えたか、どんな音がしたか、手はどう感じたか。その日の天気や、体育館のにおいまで思い出せると、読む人がその場に立てます。
ステップ3:そのとき思ったことを、そのまま書く
きれいな言葉にまとめる前の、頭の中の言葉を書きます。「早く終わってほしい」「見られたくない」——正直な一行が、文集でいちばん強く残ります。
ステップ4:そこから何が変わったかを書く
その場面のあと、自分の何が変わったか。得意になった、こわくなくなった、ある人を見る目が変わった。変化が一つ書けていれば、卒業文集として成立します。
ステップ5:これからのことで結ぶ
将来の夢を大きく書かなくてかまいません。「中学では朝練に行ってみたい」でも十分です。読み返す自分に向けて書くと、言葉が具体的になります。
基本の組み立て
- はじめ:その場面から入る(説明を先に書かない)
- 中:見えたこと・聞こえたこと・思ったこと
- 中:なぜそう思ったのか
- おわり:そこから変わったこと/これからしてみたいこと
書き出し例9
そのまま写すためのものではありません。自分の場面に置きかえて使ってください。
場面から始める
- バトンを受け取った三秒間のことを、今でも思い出します。
- 六年生の秋、わたしは体育館のすみで一人、跳び箱の前に立っていました。
- 教室のうしろのロッカーに、まだあの日の貼り紙がある気がします。
会話から始める
- 「先に行っていいよ」——その一言が、わたしを変えました。
- 「もう一回やってみようか」と先生が言ったとき、わたしは下を向いていました。
- 「ありがとう」と言えなかった日のことを、ここに書きます。
問いから始める
- 六年間でいちばん長い一日は、いつだったでしょうか。
- わたしは、いつから手をあげられるようになったのだろう。
- この学校で覚えたことのうち、いちばん役に立ったのは何だろうと考えました。
よくある質問
Q. 書くことが決まりません。
A. 六年間(三年間)の行事を紙に書き出し、そのうち「いま思い出しても気持ちが動くもの」に印をつけてください。楽しかった行事でなくてかまいません。印がついた場面が、あなたの書くべき場面です。
Q. 字数が足りません。
A. 思い出を増やすのではなく、選んだ一場面を五感で思い出してください。見えたもの、聞こえた音、そのときの気温を書き足すだけで、字数は自然に埋まります。
Q. 将来の夢が決まっていません。
A. 夢を書く必要はありません。「中学でやってみたいこと」を一つ書けば、結びとして十分に成立します。
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