- 結びで止まる理由
- 使いやすい結びのパターン
- 学年別の結びの例
- 結びに残す字数の目安
- 避けたい結び
結びで止まるのは自然なことです
書き出しと同じくらい多いのが、最後の一文で止まってしまうことです。
場面の説明や自分の気持ちまでは書けたのに、どう終わればいいのか分からなくなります。
結びにも、書き出しと同じように型があります。
型を先に決めておくと、書きながら「ここへ向かえばいい」と分かります。
パターン1:これからどうしたいかで結ぶ
いちばん使いやすい結びです。読んで終わりにせず、自分の行動につなげます。
例:
私もこれからは、友達が困っているときに自分から声をかけてみようと思います。
この本を読んで、まずは家族に「ありがとう」と言うことから始めようと決めました。
これからは、私は自分の苦手なことから逃げずに続けてみたいです。
低学年から中学生まで使えます。
パターン2:自分の経験に返して結ぶ
本文で書いた自分の経験を、もう一度だけ短く振り返って終わります。
例:
友達に自分の気持ちを言えなかったあの日の私に、この本を読ませてあげたいと思いました。
私が転校してきたときに助けてくれた友達も、きっと主人公と同じ気持ちだったのだと思います。
この本を読んで、うまくいかなかった経験も自分の一部なのだと思えるようになりました。
パターン3:主人公へのことばで結ぶ
主人公に呼びかける形で終わります。気持ちがそのまま出やすい結びです。
例:
主人公へ。あなたが最後にとった行動を、私は忘れません。
もし主人公に会えたら、「あのときはこわかったよね」と言ってあげたいです。
私は主人公のように強くはありません。でも、少しだけ近づきたいと思いました。
パターン4:本の中の一文を引いて結ぶ
心に残った一文を引用し、その言葉に自分の考えを添えて終わります。
例:
「だいじょうぶ」というこの本の言葉を、私はこれからも思い出すと思います。
主人公の「やってみないと分からない」という言葉が、今の私の背中を押してくれました。
この本の最後の一行を読んだとき、私はしばらく本を閉じられませんでした。
引用するときは、どこの言葉かが分かるように書きます。
学習指導要領の解説でも、高学年では「事実と感想、意見とを区別して、引用したり」して自分の考えが伝わるように書き表し方を工夫することが示されています。
パターン5:問いを残して結ぶ
答えを出しきらず、読む人にも考えてもらう形で終わります。高学年と中学生に向いています。
例:
本当の強さとは何なのか。私はまだ答えを出せていません。
もし自分が主人公と同じ立場だったら、同じ選択ができるでしょうか。
この本が問いかけているのは、私たち一人ひとりへの言葉なのだと思います。
学年別の結びの例
小学1・2年生
わたしも、しゅじんこうみたいにやさしくなりたいです。
この本をよんで、ともだちをたいせつにしようとおもいました。
小学3・4年生
私はこれから、こわいと思うことにも一度は挑戦してみようと思います。
この本は、私に「あきらめない」という言葉の意味を教えてくれました。
小学5・6年生
読む前の私は、強い人だけが人を助けられるのだと思っていました。今は、こわいと思いながら動くことのほうが強いのだと感じています。
中学生
この本を読み終えても、私の中の問いは消えませんでした。その問いを持ち続けることこそが、この本から受け取ったものなのだと思います。
結びに残す字数の目安
青少年読書感想文全国コンクールの応募要項では、本文の字数が部ごとに決まっています。
- 小学校低学年の部(1・2年生)……本文 800字以内
- 小学校中学年の部(3・4年生)……本文 1,200字以内
- 小学校高学年の部(5・6年生)……本文 1,200字以内
- 中学校の部……本文 2,000字以内
結びは、この字数のうち最後の1〜2割ほどを目安にすると収まりやすくなります。
800字なら100字前後、1,200字なら150字前後、2,000字なら250字前後です。
先に結びの字数を決めておくと、本文を書きすぎて最後が一行で終わる、ということが起きにくくなります。
避けたい結び
次のような結びは、間違いではありませんが、少し弱くなりやすいです。
とてもおもしろかったです。
みなさんもぜひ読んでみてください。
これで私の感想文を終わります。
どれも、その本を読んだのが自分でなくても書ける文です。
「自分だから書けること」を一つ足すだけで、結びは変わります。
本文から結びへつなげる
結びは、本文で書いたことを受けて書きます。急に新しい話を始めないほうがまとまります。
例:
私がこの本で一番心に残ったのは、主人公が友達のために勇気を出した場面です。
その場面を読んで、私も友達に本当のことを言えなかった日のことを思い出しました。
だから私もこれからは、こわくても自分の言葉で伝えてみようと思います。
場面 → 自分の経験 → これからどうしたいか、の順に並べると、結びまで自然につながります。