なぜ聞いた考えを比べて自分の案を直すの?

小6国語で、話し手の目的と聞く意図を押さえ、考えを比較する方法を学びます。地域行事の架空のインタビューを読み、案内係と体験係の理由を整理します。追加の質問で条件を確かめ、三つの練習で自分の案をまとめます。
こたえ
話し手が大切にしている条件と自分の目的を比べると、理由を保ちながら案を調整できるからです。共通点、違い、さらに聞きたいことを分けて整理します。
表でみる
| 見るところ | 内容や働き |
|---|---|
| 自分の初めの案 | 体験の時間を長くする |
| 案内係の考え | 入口で会場の見方を知らせる |
| 体験係の考え | 道具の説明時間を確保する |
| まとめる案 | 案内と説明を入れた時間配分 |
わけを考えよう
聞く意図と話す目的を読む
学習内容を整理すると、聞くときは、話し手が伝えたいことと、自分が求める情報を捉え、自分の考えと共通点や相違点を比べます。以下で「自作」「架空」と示す場面・数値や活動の提案は、この教材の例です。原文引用は、それぞれの出典にある言葉として読みます。地域行事「手作り体験会」の架空のインタビューを読みます。聞き手の目的は、初めて参加する人が体験を始めやすい案を考えることです。初めの自分の案は「体験の時間を長くしたい」です。案内係は「入口で会場の見方を伝える時間を取りたい。初めて来た人が、どの場所から始めるか分かるようにしたい」と話しました。体験係は「道具の説明を聞く時間を確保したい。使い方を一緒に確かめてから、作る時間へ進みたい」と話しました。ここでは、二人が何を実現したいかに注目します。前者は会場での動き、後者は道具を使う前の理解を大切にしています。聞く前に、自分が知りたいことを「始めやすくするには、どの説明が必要か」と問いにすると、相手の発言から選ぶ情報がはっきりします。自分の案と相手の考えを別の欄へ書きましょう。

考えと理由を組にして比べる
案内係の考えは入口での説明、その理由は会場の見方を知らせることです。体験係の考えは道具の説明時間、その理由は使い方を一緒に確かめることです。二人の共通点は、初めての人が体験へ進めるように説明を整えたいことです。違う点は、注目する場面が入口と道具の前に分かれることです。自分の「体験を長くしたい」という案は、作る時間に注目しています。三つを比べると、作る前の説明と作る時間の両方が、参加する人の行動につながると考えられます。「説明を大切にしていた」と大まかに記録した後は、どこで、何を、何のために説明するかを加えます。聞いた内容を自分の言葉で短くまとめ、相手へ「会場の見方を先に知らせたいということですね」と確かめる方法も使えます。理由が伝わったかを確認してから比較を進めます。
条件を確かめる質問を作る
自分の案を調整するため、追加の質問を考えます。案内係へは「入口の説明では、会場のどの場所を伝えますか」、体験係へは「道具の説明では、どんなことを一緒に確かめますか」と聞けます。時間配分を決めたいなら「説明と体験を合わせて使える時間はどれくらいですか」という質問も必要です。この教材では、追加の架空の条件として「全体は三十分、入口の案内は三分、道具の説明は五分、最後の片付けは四分」と返答があったとします。作る時間を考えるには、四つの時間の関係を整理します。三十分から三分、五分、四分を引くと、作る時間は十八分です。計算で出した値を、話し手がそのまま述べた値と分けて記録しましょう。聞く活動では、必要な条件を質問して集めることと、集めた条件から自分で考えることの両方が役立ちます。
自分の案の変化をまとめる
聞いた後の案は「入口の案内三分、道具の説明五分、作る時間十八分、片付け四分にする」と作れます。初めの案の、作る時間を大切にしたいという意図を保ちつつ、二人が述べた説明の目的と片付けの条件を加えています。まとめでは「初めは体験を長くすることに注目した。二人の話から、始める前の案内と道具の説明も参加する人の助けになると考え、三十分の中に組み入れた」と説明できます。案が変わった理由が、誰のどの発言から生まれたかを示しましょう。この配分を相手へ返して相談し、説明に必要な時間を実際の準備で確かめる次の計画へ進めます。同じ内容を聞いても、自分が調べる目的によって追加の質問は選べます。インタビューの記録を、目的、発言と理由、質問、比較、まとめの順に残すと、自分の考えを作った道筋を振り返れます。 文部科学省 小学校学習指導要領 国語 第5学年及び第6学年には「話し手の考えと比較しながら,自分の考えをまとめること。」とあります。
もっと知りたい人へ
中学校で対話や討論を聞くときも、相手の考えと理由を組にして整理できます。自分の案が変わった根拠を記録すると、複数の立場を受けて考える学習につながります。この学びを、中学校の記録や質問を通して考えをまとめる学習から、高校の「現代の国語」で聞いた情報や論の展開を検討する学習へつなぐ見通しが立てられます(対応する学習事項を踏まえた、この教材の編集上の見通し)。
やってみよう
問題1
案内係と体験係の共通する目的を、参加する人に注目して書きましょう。
こたえを見る
初めての参加者が体験へ進めるよう、説明を整えること。
入口の案内と道具の説明が、どちらも始める手掛かりになります。
問題2
追加の条件から、作る時間は何分になりますか。
こたえを見る
十八分。
三十−三−五−四=十八と計算します。
問題3
初めの案へ新しく取り入れた考えと、その理由を一つ書きましょう。
こたえを見る
例:道具の説明を取り入れた。体験係が、使い方を一緒に確かめてから作りたいと話したから。
案の変更を、聞いた考えと理由へ結び付けます。
よくある質問
資料と考えをどう確かめる?
材料の場所と、自分が選んだ理由を組にして説明し、本文へ戻って確かめます。
出典
- 学習指導要領:第5学年及び第6学年 A 話すこと・聞くこと (1)エ(「話し手の考えと比較しながら,自分の考えをまとめること。」)
- 文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示) 国語 第5学年及び第6学年
- 文部科学省 小学校国語編解説 PDF139頁
- 文部科学省 中学校学習指導要領 国語 PDF33頁
- 文部科学省 高等学校学習指導要領 国語 PDF36頁