なぜ結論を置く場所を読み手から考えるの?

小5国語で、筋道の通る文章全体の構成と展開を学びます。自作の工作道具の提案を使い、結論を先に示す構成と後で示す構成を比べます。短い創作にも応用し、段落の役割とつながりを三つの練習で確かめます。
こたえ
読み手が知りたいことを考えると、結論と理由をたどりやすい順番を選べるからです。段落の役割を決め、全体の流れが一つの考えへつながるかを確かめます。
表でみる
| 見るところ | 内容や働き |
|---|---|
| 結論を先に示す | 案→理由→観察→まとめ |
| 結論を後で示す | 観察→考えた理由→案→まとめ |
| 経験を振り返る | 出来事→そのときの考え→今の意味 |
| 創作を書く | 場面→出来事→変化 |
わけを考えよう
文章の道筋を見渡す・結論を先に示す構成を作る
学習内容を整理すると、文章の構成や展開を考えるときは、考えと理由、原因と結果などのつながりを意識して、全体の筋道を整えます。以下で「自作」「架空」と示す場面・数値や活動の提案は、この教材の例です。原文引用は、それぞれの出典にある言葉として読みます。自作の工作道具の提案で、文章全体を組み立てます。伝えたい考えは「使う順番を書く欄を作りたい」です。材料は、待つ人の観察と、自分が別の作業を進めた経験です。まず一枚の紙へ、主張、理由、具体例、まとめという役割を書きます。文章の構成は内容のまとまりの組立て、展開は内容が進む順番として考えられます。書き始める前に全体を見渡すと、段落の役割を選べます。 最初に「使う順番を書く欄を作りたい」と案を示し、次にその理由を説明する構成を考えます。読み手は初めから何の提案かを知り、続く観察や経験が案のどこを支えるかを読み取れます。最後に、友達と相談して決めたいことをまとめます。短い時間で用件を知りたい相手には、最初の段落で考えを示す方法を選べます。主張と最後のまとめが対応するかも確かめましょう。感じたことや想像したことを短歌や俳句にする創作活動もあります。この教材では、帰り道で見た景色を一つ選び、俳句を作る課題に取り組みましょう。「風」「葉」「足音」など自分が見聞きした語をメモし、声に出して五・七・五の音へ整えます。最後に、どの語へ景色や気持ちを込めたかを説明し、友達の感想を聞いて語を選び直します。これは教材で作った創作課題で、作例を写す練習から自分の表現を作る活動へ進みます。

結論へ導く構成も考える・二つの構成を比べて選ぶ
最初に待つ人の場面を示し、次に「順番が分かると待ち方を選べる」と考えた道筋を説明し、その後で欄を作る案を示す構成も考えられます。読み手は、書き手が何を見て、どう考えたかをたどって案へ進みます。こちらでは、観察が何の話題に関わるかを冒頭で伝えると役立ちます。「道具の使い方について考えたことを伝えます」と話題を示せば、読む方向を共有できます。 両方の構成メモを並べて、読み手が案を知る位置、具体例を読む位置を比べます。結論を先に知りたい相手なら前者、考えた過程を知りたい相手なら後者を試せます。どちらでも、理由が案へつながることを大切にします。自分が選んだ構成を「初めに案を示すと、友達が何について意見を返すか分かるから」のように、読み手と目的に合わせて説明しましょう。
段落の役割を一言で示す・つなぐ言葉を内容から選ぶ
書いた後、各段落の横へ「案」「理由」「観察の具体例」「相談すること」と書きます。一つの段落へ役割が多く集まったら、内容のまとまりで分ける方法を考えられます。具体例が二つ続くなら、それぞれが何を説明するかを確かめます。「道具の前で待った例」と「別の作業をした例」なら、待つ状態と待ち方という違う役割に整理できます。段落の位置と、役割のつながりを説明します。 理由へ進むなら「その理由は」、具体例を示すなら「例えば」、まとめへ進むなら「こうしたことから」のような言葉を使えます。先に内容の関係を考え、その関係に合う言葉を選びます。「例えば」の後には、前の考えを具体的に示す内容を置きます。接続の言葉を取り出して読むと、書き手がどんな関係で段落を並べたかが分かり、全体の道筋を確かめられます。
読み手の疑問へ応じる・経験を伝える構成へ応用する
読み手の立場で「どんな案か」「なぜ必要か」「どう使うか」「何を相談したいか」と問いを並べ、構成メモのどこが各問いへ答えるかを見ます。使い方を説明する段落が必要だと気付いたら、具体例の後へ加えられます。文章を長くすること自体より、読み手が考えをたどるための役割をそろえることを目指します。足した段落が前後とどうつながるかも見直しましょう。 同じ出来事を「作業の予定を変えて分かったこと」という経験文にするなら、出来事、そのときの判断、後から考えた意味という順を選べます。意見文の案に当たる部分を、経験から得た考えへ変えています。書く目的が変わると、同じ材料でも全体の構成を選び直せます。最初に一文で伝えたいことを書き、段落をその文と結び付ける方法を試しましょう。
想像した文章にも構成を使う・全体を短い文で読み返す
創作の練習として、「待っている間に紙の町を思い描いた」という自作の短い物語を考えます。最初に作業場の様子、次に想像の町へ向かう出来事、最後に作業へ戻った人物の変化を置く構成が作れます。感じたことを短い詩や短歌の言葉に選ぶ活動でも、どの景色を先に見せ、どんな感じを最後に残すかを考えられます。読む人の想像の流れも、構成を選ぶ観点になります。 各段落を一文ずつにまとめ、それだけを続けて読みます。案から理由へ、理由から具体例へ、最後の相談へつながっているかを見ます。新しい話題が現れた場合は、その役割を説明する文を補うか、目的に合う位置へ動かせます。細かな言葉を整える前に、全体の構成を見直すと、大きな道筋を保って推敲できます。選んだ構成メモも残して、次の文章と比べましょう。 文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示) 第5学年及び第6学年 国語には「文章全体の構成や展開を考えること。」とあります。
もっと知りたい人へ
結論を先に示す方法も、具体例から考えを導く方法も、読み手に応じて選べます。短い構成メモを交換し、相手がたどった考えの順番を聞くと、全体の流れを確かめられます。この学びを、中学校の段落の役割を意識して構成や展開を考える学習から、高校の「現代の国語」で論理の展開や情報の分量を考えて書く学習へつなぐ見通しが立てられます(対応する学習事項を踏まえた、この教材の編集上の見通し)。
やってみよう
問題1
案→理由→観察→まとめの構成で、読み手が最初に知ることは何ですか。
こたえを見る
書き手の案。
結論を先に示す構成の役割を捉えます。
問題2
段落を「観察の具体例」としたとき、前の理由とどんな関係があるかを確かめますか。
こたえを見る
理由を具体的な場面で支えているか。
具体例がどの考えを説明するかを確かめます。
問題3
案を早く知りたい読み手へ提案する場合、結論を先に示す構成を選ぶ理由を書きましょう。
こたえを見る
例:最初に何の案かが分かり、続く理由や例を案と結び付けて読めるから。
読み手の知りたいことと、段落の順番を結び付けます。
よくある質問
学んだことをどう確かめる?
書いた文や記録を読み返し、本文の例と比べて、選んだ理由を説明します。
出典
- 学習指導要領:第5学年及び第6学年 B 書くこと (1)イ(「文章全体の構成や展開を考えること。」)
- 文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示) 国語 第5学年及び第6学年
- 文部科学省 小学校国語編解説 PDF145頁
- 文部科学省 小学校国語編解説 PDF125頁
- 文部科学省 中学校学習指導要領 国語 PDF33頁
- 文部科学省 高等学校学習指導要領 国語 PDF36頁
- 小学校国語編解説 PDF149頁