なぜ出来事の順と原因の関係を分けるの?

小5国語で、原因と結果の関係、情報を関係付ける図の使い方を学びます。自作の飾り作りの記録を使い、時間の順と理由の説明を分けます。矢印に関係の言葉を添えて整理し、三つの練習で確かな情報と考えを区別します。
こたえ
時間の順は起きた順番を、原因の関係は結果が生じた理由を示すからです。確かめた記録と考えを分け、矢印に関係の名前を添えて整理します。
表でみる
| 見るところ | 内容や働き |
|---|---|
| 昼休みが始まる→制作を始める | 時間の順 |
| 紙が予定より少ない→追加の紙を探す | 理由と行動 |
| 追加の紙を探す→制作開始が遅れる | 記録で確かめた原因と結果 |
| 雨が降る→制作開始が遅れる | この場面では関係の確認が必要 |
わけを考えよう
自作の記録を読み分ける・起きた順番を表す
学習内容を整理すると、原因は物事や状態を引き起こすもとで、結果はその原因によって生じた事柄や状態です。情報を図に整理するときは、語句を囲み、線で関係を示す方法があります。以下で「自作」「架空」と示す場面・数値や活動の提案は、この教材の例です。原文引用は、それぞれの出典にある言葉として読みます。飾り作りの準備をした自作の記録を読みます。「昼休みに雨が降った。係は材料箱を開けた。紙が予定より少なかったため、別の箱へ紙を探しに行った。追加の紙を探す時間がかかり、予定の時刻より制作開始が遅れた。」この記録には、起きた出来事と、行動や結果の理由が書かれています。まず、一文ずつ何を伝えているかを短い言葉にします。 出来事を「雨が降る、材料箱を開ける、紙が少ないと分かる、紙を探す、制作を始める」の順に並べると、時間の流れをたどれます。雨は最初に書かれていますが、記録で説明されている遅れの理由は、追加の紙を探す時間です。時間が先の出来事と、結果を生んだ原因とを、それぞれの関係で捉えることが大切です。先に起きたことは、原因を探す手掛かりの一つになります。

理由を示す言葉を手掛かりにする・図の矢印に名前を付ける
「紙が予定より少なかったため」という部分は、紙を探す行動の理由を示しています。「時間がかかり、制作開始が遅れた」は、前の出来事から生じた結果を示しています。「ため」「ので」「その結果」などの言葉に着目すると、筆者がどの情報どうしを結び付けているかを読み取れます。関係を自分で補う場合は、記録にある説明と、自分の推測を分けて書きましょう。 紙へ四つの枠を描き、「紙が少ない」「紙を探す」「時間がかかる」「制作開始が遅れる」と書きます。枠を矢印で結び、矢印のそばへ「理由」「行動の後に生じたこと」「結果」のように関係を添えます。図は、文にある情報を短くして見渡す道具です。矢印だけを引く方法から一歩進め、線の意味を言葉で説明すると、時間順の図と原因の図を使い分けられます。
確かめたことと考えを分ける・確かめたい情報を選ぶ
「紙が少ない」は箱を開けて確かめた状態です。「前日に数えておくと、準備を早められそうだ」は、記録を受けた自分の考えです。図の横へ「次の案」と書いた枠を作り、数の確認を入れましょう。結果の記録と改善の案は役割が違います。記録から案へ線を引くときには「この記録を基に考えた」と添えると、確かめた情報とこれから試すことを区別できます。 遅れを詳しく調べるなら、紙を探し始めた時刻、見付かった時刻、制作を始めた時刻などを聞けます。紙が予定より少なかった理由を知りたいなら、前日の材料の数と、使った人の記録などを確かめます。目的によって、必要な情報は変わります。原因の候補を考えるときは、何を調べればその関係を確かめられるかも、質問の文にして用意しましょう。
同じ結果から別の説明を考える・図から文章へ戻す
別の場面では、材料を運ぶ場所が変わり、制作の開始が遅れることも考えられます。これは今回の記録と区別した、比較用の自作の場面です。「開始が遅れる」という同じ結果にも、紙を探す時間と、運ぶ時間という別の説明があり得ます。結果だけを見たときは、前の出来事の記録を読み、どの説明がその場面に合うかを確かめる必要があります。 関係図を作った後は、「紙が予定より少なかったため、係は追加の紙を探した。探す時間がかかり、制作の開始が遅れた」と文章へ戻します。元の記録にある関係を保ち、必要な情報を短くまとめています。図の枠が文章のどこに入ったか、矢印の意味がどの言葉で表されたかを確かめます。図と文を行き来すると、情報を整理し、人に説明する練習になります。
次の活動へ生かす
次の飾り作りでは、前日に材料を確認する案を試し、そのときの記録を取れます。準備が進んだ理由を考えるには、材料の数と時刻などの情報が役立ちます。自分の案、実際に行ったこと、その結果を分けて書き、関係を説明しましょう。こうした整理は、係の活動を報告したり、物語で人物の行動の理由を読んだりするときにも使えます。 文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示) 第5学年及び第6学年 国語には「原因と結果など情報と情報との関係について理解すること。」とあります。
もっと知りたい人へ
情報の関係には、原因と結果に加え、共通点、対照、全体と部分などもあります。図の線が表す関係を一言で説明すると、どの目的で整理した図なのかが伝わります。この学びを、中学校の原因と結果や意見と根拠を捉える学習から、高校の「現代の国語」で主張と論拠や推論を考える学習へつなぐ見通しが立てられます(対応する学習事項を踏まえた、この教材の編集上の見通し)。
やってみよう
問題1
自作の記録で、制作開始が遅れた理由として説明されていることを答えましょう。
こたえを見る
追加の紙を探す時間がかかったこと。
記録の中で結果と結び付けられた説明を取り出します。
問題2
「雨が降る→材料箱を開ける」の矢印を、記録の順番として読む場合、関係の名前は何ですか。
こたえを見る
時間の順。
先に起きた出来事と後の出来事を並べた関係です。
問題3
「前日に数を確認すると準備を早められそうだ」は、実際の結果の記録と、次に試す案のどちらですか。
こたえを見る
次に試す案。
記録を基にした考えで、実際に試した結果とは役割が違います。
よくある質問
学んだことをどう確かめる?
自分の文で、選んだ語句と理由を説明し、本文の例と比べます。
出典
- 学習指導要領:第5学年及び第6学年 知識及び技能 (2)ア・イ(「原因と結果など情報と情報との関係について理解すること。」)
- 文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示) 国語 第5学年及び第6学年
- 文部科学省 小学校国語編解説 PDF128頁
- 文部科学省 小学校国語編解説 PDF129頁
- 文部科学省 中学校学習指導要領 国語 PDF32頁
- 文部科学省 高等学校学習指導要領 国語 PDF35頁