なぜ要旨は具体例と中心を分けてまとめる?

なぜ要旨は具体例と中心を分けてまとめる? 例が何を説明するために置かれたかを考えると、文章全体で伝える内容を取り出せるからです。 身近な場面の短文を比べ、言葉と意味のつながりを確かめます。表と三つの練習を使い、自分の言葉で理由を説明する
こたえ
例が何を説明するために置かれたかを考えると、文章全体で伝える内容を取り出せるからです。
表でみる
| 見るところ | 確かめること |
|---|---|
| 段落 | 何を述べる部分か短く書く |
| 関係 | 例と中心、事実と意見を結ぶ |
| 要旨 | 話題と述べる中心をそろえる |
わけを考えよう
説明の文章には、中心の考えを述べる部分と、それを詳しくする具体例や補足があります。要旨は、文章全体の中心となる内容を短く捉えたものです。長い文から目立つ言葉を選ぶだけでなく、どの情報が中心を支えているかを考えます。例えば「記録に日時と場所を書くと、後で観察を比べられる」と述べ、二つの観察例を示した文章なら、例の細かな違いより、記録を比べるための条件が中心だと考えられます。

読むときは、段落ごとに何を述べているかを短く書きます。「方法の説明」「一つ目の例」「二つ目の例」「まとめ」のように役割を付けると、全体の構成が見えます。次に複数の段落に共通して関わる話題を探します。繰り返し出る語は中心を考える手掛かりになりますが、同じ語が多いという理由だけで決めるより、まとめの文と例の関係を確かめます。書き手が何を説明し、何を考えてほしいかへ目を向けましょう。
中心的な部分は、文章の目的に直接関わる内容です。付加的な部分は、その中心を補ったり具体化したりする内容です。どちらも文章を理解するために働いています。短くまとめる際には、中心を残し、補足の量を調整できます。一つの具体例を詳しく覚えたら、その例はどんな考えを支えているかを一文で書いてみましょう。例から中心へ戻ることで、文章の一部分を全体と結び付けられます。
事実と意見の関係も確認します。「観察を二回行った」は行ったこととして示せる事実、「二回を比べると変化が分かりやすい」は判断を含む意見です。書き手が使う事実を集め、それがどの意見を支えているかを線で結びます。文章の中心が方法の説明なのか、ある考えを勧めることなのかによって、要旨で述べる内容も変わります。本文の言葉を根拠に、事実と意見のつながりを説明しましょう。
要旨を書くときは、まず「何について」「どんなことを述べるか」の二つをそろえます。「観察の記録について、日時と場所をそろえると比較しやすくなると述べている」のようにまとめられます。これは学習用の創作例です。実際の文章では、筆者が述べる中心を自分の感想と区別します。「私は楽しそうだと思った」は自分の考えとして別に書きます。本文の中心と自分の考えの両方を分けて扱うと、読解の記録が整います。
下書きした要旨は、本文へ戻って点検します。使った主な語が本文のどこに関わるか、二つ以上の段落をまとめる内容になっているかを確かめます。一つの例だけを詳しく述べた文なら、その例が支える考えまで広げてみましょう。逆に、広すぎる言葉だけでまとめた場合は、本文が述べる条件や対象を添えます。文章の範囲に合うように言葉を選ぶことが、要旨を整える作業になります。
理解したことを報告する際は、最初に文章の要旨、次に手掛かりにした段落、最後に自分が考えたことを示す方法があります。要旨と根拠の箇所を組にすると、聞き手が読み方を検討できます。友達が別の要旨を作ったら、どの部分を中心と考えたかを比べてみましょう。本文を共有して話すことで、中心と補足の捉え方を確かめながら、文章全体を読む学習を進められます。
学習指導要領では「要旨を把握すること。」と示されています。ここで使う短文や場面は、この学習のために作った例です。
もっと知りたい人へ
要旨を捉える手順は、資料を使って報告を書く場面にも役立ちます。複数の説明を読むなら、一つずつ話題と中心をまとめてから比べましょう。同じ話題でも、扱う条件や重点が変わることがあります。具体例を残す量を変えて短くまとめると、中心を保ったまま情報の量を調整する練習になります。要旨と、その根拠となる本文の箇所を組にして記録する習慣を付けてみましょう。
やってみよう
問題1
観察記録の方法を説明する文章で、具体例の細部以外に探すことは?
こたえを見る
例が支える方法や中心の考え。
例から文章全体の内容へ戻って考えます。
問題2
要旨に自分の感想を添えるとき、どう示す?
こたえを見る
要旨と感想を別の文や欄へ分ける。
筆者が述べる内容と自分の判断を区別できます。
問題3
要旨を点検するため本文の何を確かめる?
こたえを見る
まとめた内容を支える段落や語、文章が扱う範囲。
本文の叙述へ戻って根拠を確かめます。
よくある質問
何から確かめればよい?
何を述べる部分か短く書く
自分の説明をどう見直す?
使った言葉や本文の箇所を示し、そこから考えた理由を一文添えます。
出典
- 学習指導要領:第1学年 国語 思考力等C(1)ア/C(2)ア(「要旨を把握すること。」)
- 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)第1学年国語、冊子29〜32ページ〔PDF31〜34ページ〕