なぜ読む目的に合わせて情報を選び直す?

なぜ読む目的に合わせて情報を選び直す? 目的によって必要な内容や注目する表現が変わり、本文を根拠に自分の考えを整えられるからです。 身近な場面の短文を比べ、言葉と意味のつながりを確かめます。表と三つの練習を使い、自分の言葉で理由を説明す
こたえ
目的によって必要な内容や注目する表現が変わり、本文を根拠に自分の考えを整えられるからです。
表でみる
| 見るところ | 確かめること |
|---|---|
| 目的 | 知りたいことを一文で示す |
| 解釈 | 必要な情報や複数の場面を結ぶ |
| 効果と考え | 本文の語・構成を根拠へ使う |
わけを考えよう
同じ文章でも、読む目的によって集める情報が変わります。行事の記録から参加の手順を知りたい場合と、書き手の感想を知りたい場合では、注目する段落が異なります。読む前に「何を確かめたいか」を一文にし、必要な情報へ印を付けましょう。要約するときは、その目的に関わる内容を残します。本文の中心を捉えることと、目的に応じて必要な部分を選ぶことを組み合わせると、情報の量と順序を調整できます。

要約は、元の内容を保ちながら短くまとめる作業です。手順を知りたいなら順序と必要な条件、理由を知りたいなら原因と結果を残します。学習用の自作例「場所を決め、道具を集め、終わってから道具を戻した」という記録なら、作業の順を短く取り出せます。自分の感想を加える場合は、要約の文と別に書きます。元の文章が述べることをまとめた部分と、そこから考えた部分を分けると、解釈の根拠が見えます。
物語では、場面と場面を結ぶことが解釈の手掛かりになります。初めに人物が大切にしていた物が、最後に別の意味を持つ場面を考えましょう。前の場面を読み返すと、その物がどう紹介され、後の場面でどう使われたかを比べられます。場面と描写を結び付ける場合も、言葉が置かれた順序に注目します。本文の複数の箇所へ戻り、それぞれの情報の関係から、内容の意味を考える方法です。
文章の構成や展開の効果を考えるときは、別の順にした場合を想像して比べられます。結論を先に述べる文章は、読み手が中心を持って具体例を読む形になります。出来事から始めて後で考えを示す文章は、経験をたどって判断へ進む形になります。どの順が使われているかを確かめ、その順序によって何が分かりやすくなり、何へ関心が向くかを説明しましょう。効果は本文の箇所と結び付けて考えます。
表現の効果を見るときは、語や文の形に注目します。繰り返し、たとえ、文末、語順などを普通の言い方と比べると、目立つ内容や調子の違いが見えます。例えば「一つ、また一つ、明かりがともる」という自作例では、明かりが増える様子を順に感じられます。技法の名前を挙げることに加え、どんな印象につながるかを説明します。「どの語が、どのような効果を持つか」を一組で書くことが役立ちます。
理解した内容を基に自分の考えを書くなら、本文から分かったこと、そこから考えたこと、考えを支える理由を並べます。文章を読む前の考えと比べ、詳しくなった点や加わった見方を記録します。学校図書館などで複数の資料を使う際は、一つずつ出典と要点を控え、同じ観点で比較しましょう。情報の違いを捉えた上で、自分がどの根拠を使うかを選ぶと、考えの道筋を確かにできます。
報告や資料のまとめを作るときは、最初に読む目的を示し、次に選んだ情報、最後に自分の考えを置く方法があります。読み手は、なぜその情報を取り出したかを確かめられます。小説や随筆について伝え合う場合も、注目した場面と表現、その効果、自分の考えを組にして話せます。必要な情報を選ぶことから、文章の形を検討し、自分の考えへ結ぶことまで、本文を根拠に進める学習です。
学習指導要領では「目的に応じて必要な情報に着目して要約したり」と示されています。ここで使う短文や場面は、この学習のために作った例です。
もっと知りたい人へ
読む目的を決めることは、複数の資料を比べる調査へつながります。読み取った情報を同じ観点で並べ、出典を添えると、自分の考えの根拠を選べます。文章の表現や構成を検討した記録も、自分の文章を組み立てる際に使えます。本文の内容を捉え、使われた形の効果を考え、その理解から自分の考えを確かめる流れを、読むことと書くことの両方で練習しましょう。
やってみよう
問題1
行事記録を手順を知るために要約するとき、何を残す?
こたえを見る
作業の順序と必要な条件。
読む目的に関わる情報を選びます。
問題2
文章の結論が先にある効果を説明しよう。
こたえを見る
中心をつかんだ上で、後の具体例を読める。
構成と読み手の理解の流れを対応させます。
問題3
自分の考えを資料にまとめるとき、考え以外に何を記録する?
こたえを見る
選んだ情報、出典、考えを支える理由。
本文や資料から判断へ進む道筋を示せます。
よくある質問
何から確かめればよい?
知りたいことを一文で示す
自分の説明をどう見直す?
使った言葉や本文の箇所を示し、そこから考えた理由を一文添えます。
出典
- 学習指導要領:第1学年 国語 思考力等C(1)ウ・エ・オ/C(2)ア・イ・ウ(「目的に応じて必要な情報に着目して要約したり」)
- 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)第1学年国語、冊子29〜32ページ〔PDF31〜34ページ〕