なぜ字の形と並べ方を一緒に整える?

なぜ字の形と並べ方を一緒に整える? 一字の形と文字の間隔の両方が、読む人の目を次の文字へ導くからです。 身近な場面の短文を比べ、言葉と意味のつながりを確かめます。表と三つの練習を使い、自分の言葉で理由を説明する中学一年の国語教材です。
こたえ
一字の形と文字の間隔の両方が、読む人の目を次の文字へ導くからです。
表でみる
| 見るところ | 確かめること |
|---|---|
| 字形 | 線と部分の位置を見本と比べる |
| 楷書・行書 | 点画と書く流れの違いを見る |
| 配列 | 大きさ・中心・間隔を全体で見る |
わけを考えよう
掲示を読むときは、一つの字が読めることと、文章のまとまりが見えることの両方が役立ちます。書写では、字形を整えるだけでなく、文字の大きさや配列も確かめます。「配列」は文字をどのように並べるかということです。一字ずつの中心がそろい、言葉のまとまりに合う間隔があると、読み手は行の流れを追えます。短い案内を書いて、字の形だけを見る点検と、全体を離れて見る点検を分けて行ってみましょう。

楷書は、一画一画をはっきりさせて書く書体です。点や線の長さ、向き、交わり方、部分同士の位置を確かめます。一つの字を四角い枠の中で捉え、上下左右へどれだけ広がるかを見てみましょう。「木」のように左右へ広がる線がある字と、「口」のように囲みがある字では、整えるための見方が変わります。同じ大きさの枠を使っても、字ごとの特徴を生かして書くことが大切です。
行書は、楷書を基に、点画の連続や形の変化などによって書く流れを表す書体です。まず身近な字について、教室で使う見本を見て、どの部分が連続し、どの部分の形が変わるかを確認します。自己流で線をつなぐより、基本の運びを見ながら一字ずつ試す方法が役立ちます。ここでは具体的な運筆の形を文字だけで決めず、正確な見本と書いた字を比較する手順を扱います。字形の特徴を説明できるように観察しましょう。
筆記具を使うときは、紙に対して楽に手を動かせる姿勢を整えます。紙の置き方、手の位置、目と紙との距離を確かめ、書く線が見える状態にします。文字を一つ書いたあと、見本と比べて次に直す点を一つ選びます。一度に全ての形を変えるより、「横画の長さ」「右側の位置」など、見る箇所を決めると変化を確かめられます。毛筆でも硬筆でも、書く動きと出来上がった形を往復して見ることが役立ちます。
文字の大きさは、用紙と文章の目的に合わせます。案内の題名を大きくし、説明をやや小さくすると、読む順を示せます。縦書きでは行の中心と字の上下の間隔、横書きでは行の高さと字の左右の間隔を見る方法があります。言葉の途中で大きさが急に変わったり、字の間が極端に狭くなったりする部分は、全体の配置を見直す手掛かりです。先に題名や本文の位置を小さな下書きで決めると、用紙を使う見通しが立ちます。
字を並べて書いたあとは、少し離れて全体を見ます。最初に読む場所、次へ進む方向、文章のまとまりが見えるかを確かめましょう。次に近くから、一字ずつの形を見ます。この二つの距離での点検を組み合わせると、字形と配置を別々に調整できます。相手に読んでもらう場合は、読みやすかったまとまりを教えてもらいます。その説明を聞いて、用紙の余白や文字の大きさを選んだ理由も振り返れます。
楷書と行書を比べる練習では、同じ身近な漢字を一つ選び、二つの見本を横に置きます。線のつながり、向き、大きさの三つの観点で違いを言葉にすると、書体の特色が見えます。書いた後には、見本のどの部分を手掛かりにしたかを記録します。速さだけに注目するより、形の変化と読む人への伝わり方を考えることで、基礎の書き方を確かめられます。
学習指導要領では「漢字の行書の基礎的な書き方」と示されています。ここで使う短文や場面は、この学習のために作った例です。
もっと知りたい人へ
書写の学習は、案内や学習のまとめを作る場面に生かせます。用紙へ書く前に、誰がどの距離から読むかを考えると、字の大きさや行の間隔を選ぶ理由がはっきりします。字形を整える点検と、紙面全体を整える点検の記録を分けると、自分の工夫が見えます。行書の具体的な形は正確な見本を使って確かめ、学んだ身近な文字を短い言葉のまとまりで書いてみましょう。
やってみよう
問題1
字形の点検と配列の点検で見ることを一つずつ挙げよう。
こたえを見る
例:字形は線の長さ、配列は文字の間隔。
一字と全体では観察する範囲が違います。
問題2
楷書と行書の同じ字を比べる観点を挙げよう。
こたえを見る
例:点画の連続や形の変化。
基本の見本を手掛かりに書体の特徴を見ます。
問題3
掲示の配置を確かめるため、近くから見るほかに何をする?
こたえを見る
少し離れて全体を見る。
読む順序や文字のまとまりが見えるかを点検できます。
よくある質問
何から確かめればよい?
線と部分の位置を見本と比べる
自分の説明をどう見直す?
使った言葉や本文の箇所を示し、そこから考えた理由を一文添えます。
出典
- 学習指導要領:第1学年 国語 知識及び技能(3)エ(ア)(イ)(「漢字の行書の基礎的な書き方」)
- 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)第1学年国語、冊子29〜32ページ〔PDF31〜34ページ〕