なぜ漢字は一字と文の両方で確かめる?

なぜ漢字は一字と文の両方で確かめる? 一字の形や読みと、文の中で表す意味を結び付けると、必要な漢字を選べるからです。 身近な場面の短文を比べ、言葉と意味のつながりを確かめます。表と三つの練習を使い、自分の言葉で理由を説明する中学一年の国
こたえ
一字の形や読みと、文の中で表す意味を結び付けると、必要な漢字を選べるからです。
表でみる
| 見るところ | 確かめること |
|---|---|
| 形 | 部分の位置と長さを確かめる |
| 読み | 熟語と一文を声に出す |
| 意味 | その場面の動作や様子を言い換える |
わけを考えよう
「橋を渡る」と「川の向こうへ渡る」を比べると、「渡る」は場所から場所へ移る動作を表しています。漢字を学ぶときは、まず字の形と読みを確かめ、次に短い文で意味を確かめます。「渡」という一字を見て覚えることと、「小さな橋を渡る」と使って覚えることを組み合わせると、その字がどんな場面で働くかをつかめます。自分が使う文を作ると、読みと意味のつながりを確かめやすくなります。

同じ音で読む言葉でも、漢字によって意味が変わります。「計画を立てる」と「木を立てる」では、「立てる」が作るものや動作の内容を周りの語が教えます。漢字を選ぶときは、音だけで決めるより、何をどうする文かを先に考えましょう。例えば「図書室で本をかりる」なら、本を一定の間受け取って後で返す場面なので「借りる」と書けます。文の意味を短く言い換えてから字を確かめる手順が、選んだ理由の説明にもなります。
形を覚えるときは、まとまりごとに見る方法があります。「語」は、言偏と右側の部分を合わせた形です。同じ偏を持つ漢字を集めると、言葉や伝えることに関わる意味を持つ字を見つけられます。ただし、部首だけで全ての意味や読みが決まるわけではないので、辞書の説明も一緒に使います。字の中の部分を手掛かりにし、字全体と使われる文を確かめる三段階で進めると、形と意味を結び付けて整理できます。
読みを調べるときは、音読みと訓読みを欄に分けて記録すると便利です。その上で、今回の文で使う読みを丸で囲みます。同じ漢字を含む熟語を二つ選び、読み方が同じか変わるかを比べましょう。「山道」と「登山」では、「山」の読み方が変わります。熟語を一つずつ発音し、文の中でも読んでみると、文字のまとまりを意識できます。学んだ字が別の言葉で出てきたら、その用例を手元の記録へ追加しましょう。
中学一年の学習指導要領では、小学校で学ぶ漢字に加えて常用漢字の三百字程度から四百字程度を読むこと、小学校の配当表の漢字のうち九百字程度を書いて文で使うことが示されています。この数は原典に示された学習の目安です。一日に覚える量の指定ではありません。自分の復習では、文章で出会った字を数字だけで数えるより、読み方、意味、使った一文を組にして記録すると、次に使う場面を考えられます。
復習カードを作るなら、表側に短い文と読みたい漢字、裏側に読み、意味、確認した辞書の名前を書きます。書く練習では、見本を見て形の特徴を一つ選び、次に見本から目を離して書き、最後に比べます。横画の長さ、点の位置、部分同士の間隔など、見る箇所を具体的にすると修正しやすくなります。仕上げに自分の一文を読み、選んだ字がその場面に合うか確かめましょう。形の点検と意味の点検を別々に行うことが役立ちます。
学習の記録には、読めた字と文で使えた字を分けて印を付けます。読める字が増えたら、その字を使う短い説明を一つ作ってみましょう。書いた文を家族や友達へ見せ、どんな場面か伝わるかを確かめると、漢字の形と使い方を一緒に振り返れます。
学習指導要領では「文や文章の中で使うこと。」と示されています。ここで使う短文や場面は、この学習のために作った例です。
もっと知りたい人へ
漢字を使った文を集める学習は、語彙を増やす学習とつながります。字だけを表に並べた記録に、出会った文章の場面と自分の用例を加えてみましょう。読み方が同じ言葉を見つけたら、どの字を使うか、その意味を周りの語から説明します。長い文章を読むときも、気になる字を含む一文へ戻って確認することで、内容の理解と文字の学習を同時に進められます。
やってみよう
問題1
「本をかりる」の「かりる」を漢字にしよう。
こたえを見る
借りる。
後で返すために本を受け取る場面です。
問題2
「山道」と「登山」の「山」の読みは?
こたえを見る
やま・さん。
語のまとまりに応じて訓読みと音読みを使います。
問題3
「渡」を覚える用例を一文作ろう。
こたえを見る
例:帰り道に歩道橋を渡った。
場所から場所へ移る意味で使える文を作ります。
よくある質問
何から確かめればよい?
部分の位置と長さを確かめる
自分の説明をどう見直す?
使った言葉や本文の箇所を示し、そこから考えた理由を一文添えます。
出典
- 学習指導要領:第1学年 国語 知識及び技能(1)イ(「文や文章の中で使うこと。」)
- 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)第1学年国語、冊子29〜32ページ〔PDF31〜34ページ〕