なぜ自分の考えに具体的な根拠を添える?

なぜ自分の考えに具体的な根拠を添える? 読み手が考えの道筋をたどり、自分でもその理由を検討できるようにするためです。 身近な場面の短文を比べ、言葉と意味のつながりを確かめます。表と三つの練習を使い、自分の言葉で理由を説明する中学一年の国
こたえ
読み手が考えの道筋をたどり、自分でもその理由を検討できるようにするためです。
表でみる
| 見るところ | 確かめること |
|---|---|
| 考え | 提案や判断を一文にする |
| 根拠 | 関係する事実や資料を選ぶ |
| 説明 | 事実から判断へ進む理由を書く |
わけを考えよう
「休み時間の読書会を提案したい」と書いたとき、読み手はその提案の理由を知りたくなります。自分の考えを伝える文章では、考えそのものに加えて、考えを支える情報を示します。根拠には観察した事実、調べた資料、体験した出来事などを使えます。まず提案や判断を一文にし、そのあとに「なぜそう考えるか」を書きます。理由を説明するために必要な具体的情報を選ぶと、文章の中心と根拠を結び付けられます。

事実は読み手が確かめられる内容として示します。学習用の創作例として「同じ本を読んだ友達から、好きな場面を話したいと言われた」という出来事を考えましょう。その出来事から「読書会があると感想を伝え合える」と考えるなら、出来事と自分の判断を別の文で書きます。実際に文章を書くときは、自分の体験や確かめた資料へ置き換えます。例の場面と実際の情報を区別することも、根拠を明確にする作業です。
根拠を選ぶときは、中心の考えにどのように関わるかを確かめます。読書会の提案なら、感想を共有したいという希望の記録は目的を支えます。教室の窓の数は、それだけでは感想を共有する理由につながりにくい情報です。材料が事実であることと、その事実が今回の考えを支えることは、別々に点検できます。「この情報は何を説明するためか」を一文にすると、使う根拠を絞りやすくなります。
資料を使う場合は、元の文章や図表の内容を正確に捉えます。数字が示す範囲や、説明が当てはまる条件も一緒に読みましょう。引用した部分は自分の文と区別し、出典を添えます。図表から読み取ったことは、図表の項目や数値を見て説明できる形にします。その後に、読み取った事実から自分がどう考えたかを書きます。資料の内容、自分の解釈、中心の考えを順に並べると、読み手がつながりを確認できます。
「よい」「便利」などの評価語を使う際は、何を基準に評価したかを説明すると具体的になります。「本を返す場所が入口にあり、帰るときに立ち寄れるので便利だ」と書けば、位置と動作が判断を支える情報になります。評価語の前後に、場面と理由を添えてみましょう。自分にとっての使いやすさと、ほかの人にとっての使いやすさが異なる場合もあります。誰のどんな場面を考えた文章かを示すと、判断の範囲が見えます。
下書きを見直すときは、考えの文へ印を付け、その根拠となる文へ線を引きます。二つの間を「なぜなら」で結んで声に出すと、説明の道筋を試せます。さらに「その情報から、どのように考えたか」を一文添える方法も使えます。根拠を並べるだけでなく、根拠と考えをつなぐ説明を書くことが大切です。文章の長さを整える場合も、中心と根拠のつながりが残るように、補足や例の量を調整しましょう。
読み手から質問をもらったら、何の根拠を知りたいかを確かめます。「いつのことか」「どこを見たか」「なぜその判断になるか」など、質問の種類に応じて加える情報が変わります。具体的な質問を受けると、説明の範囲をはっきりさせる機会になります。自分が使った根拠を記録し、読み手がどう受け取ったかも書いておくと、次の文章で何を詳しくするかを考えられます。
学習指導要領では「根拠を明確にしながら」と示されています。ここで使う短文や場面は、この学習のために作った例です。
もっと知りたい人へ
根拠を明確にすることは、意見を書くだけでなく、調べたことを記録する活動にも使えます。事実を示した後に、自分が注目した点とその理由を述べると、情報から考えへ進む道筋が見えます。同じ資料を使った友達の文章と比べるなら、どの情報を根拠に選んだかを確かめましょう。資料と自分の考えを分け、その関係を説明する手順が、読む学習と書く学習を結び付けます。
やってみよう
問題1
「返却箱が入口にあるので使いやすい」の根拠は?
こたえを見る
返却箱が入口にあること。
配置の事実が使いやすさの判断を支えます。
問題2
図表の情報を使うとき、数値のほか何を確かめる?
こたえを見る
項目、調べた範囲や条件、出典。
数値が何を表すかを正確に捉えます。
問題3
自分の考えと根拠のつながりを点検する方法を挙げよう。
こたえを見る
二つを「なぜなら」で結び、理由が説明できるか試す。
根拠が中心の考えを支えるかを確かめられます。
よくある質問
何から確かめればよい?
提案や判断を一文にする
自分の説明をどう見直す?
使った言葉や本文の箇所を示し、そこから考えた理由を一文添えます。
出典
- 学習指導要領:第1学年 国語 思考力等B(1)ウ/B(2)ア(「根拠を明確にしながら」)
- 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)第1学年国語、冊子29〜32ページ〔PDF31〜34ページ〕