なぜ出来事と理由を分けて考える?

なぜ出来事と理由を分けて考える? 起きたことと、その理由やそこから考えたことを区別すると、情報のつながりを説明できるからです。 身近な場面の短文を比べ、言葉と意味のつながりを確かめます。表と三つの練習を使い、自分の言葉で理由を説明する中
こたえ
起きたことと、その理由やそこから考えたことを区別すると、情報のつながりを説明できるからです。
表でみる
| 見るところ | 確かめること |
|---|---|
| 原因と結果 | 何がどの変化につながるかを考える |
| 意見と根拠 | 判断を支える情報を結ぶ |
| 情報の範囲 | いつどこで確かめたかを示す |
わけを考えよう
「窓を開けた。風が入った」という二文には、行動とその後の変化があります。文章を読むときは、起きた出来事を順に並べ、その間にどんな関係があるかを考えます。窓を開けたことが風の通り道を作り、風が入ることにつながったと説明できます。原因はある結果を引き起こすもとになること、結果はそこから生じたことです。時間の順序を確かめたあと、何がどう影響したかを一文で表すと、出来事の関係を整理できます。

ただし、二つの出来事が続けて起きたときは、そのつながりを詳しく調べることが役立ちます。「雲を見たあと、友達から手紙が届いた」では、先に雲を見たことが手紙を届かせたとは考えにくい場面です。時間の順は分かりますが、原因と結果を説明するには別の情報が必要です。文章中で理由として示されたこと、観察して確かめたこと、まだ考えの段階にあることを分けて書くと、説明の確かさを点検できます。
意見と根拠も、一組で見ます。意見は「どう考えるか」という判断や提案です。根拠はその考えを支える事実や理由です。「図書室の案内を大きくしたい。入口から文字を読むのに近づく必要があったからだ」なら、前の文が提案、後ろがそれを支える理由です。根拠がどの意見を支えるかを矢印で結ぶと、考えの道筋が見えます。読み手はその根拠を見て、自分にも同じ考えが成り立つかを検討できます。
根拠に数字を使う場合は、何をいつ、どのように数えたかも示しましょう。例えば、創作の観察例として「休み時間に入口で三人が案内を確かめた」と書くなら、その三人が全ての利用者を代表するかを考えます。見た範囲が分かるように、「今日の一回の観察では」と範囲を添える方法があります。数字はそれ自体で結論を決めるより、場面や調べ方と組にすることが大切です。実際の報告では、自分が確かめた情報を使います。
文章の点検では、事実の文に一つの印、意見の文に別の印を付けます。「木陰は校庭の西側にある」は確かめられる位置の情報、「木陰で読書すると心地よい」は感じ方を含む意見です。意見に価値があるのは、何を重視するかを伝えられる点です。事実と意見を分けてから、意見を支える情報を選びます。使った根拠が、その考えとどのようにつながるかを説明すると、読み手が検討する道筋を作れます。
自分で提案を書くなら、まず一文で考えを書き、次にそれを支える出来事を二つまで選びます。似た情報を重ねるより、考えの違う面を支える情報を選ぶと、説明の幅を出せます。例えば使いやすさの提案なら、場所の情報と実際の動作の記録を組み合わせられます。最後に「この情報から、なぜその考えになるのか」を声に出して説明します。つなぐ理由が言えれば、意見と根拠の関係を自分で確かめられます。
人と考えを比べるときは、結論だけでなく、何を根拠としているかを聞いてみましょう。同じ情報を使っても重視することが異なれば、提案が変わることがあります。使いやすさと静かさの両方を考えた場面では、どちらの根拠をどう生かすかを話し合えます。相手の考えを一度、根拠を添えて言い直すと、理解した内容を確かめながら次の検討へ進めます。
学習指導要領では「原因と結果,意見と根拠など情報と情報との関係」と示されています。ここで使う短文や場面は、この学習のために作った例です。
もっと知りたい人へ
情報の関係を図にすると、長い説明の組み立ても考えられます。原因から結果へ向かう矢印と、根拠から意見へ向かう矢印を使い分けてみましょう。読み手に説明するときは、矢印だけでなく、つながる理由を言葉にします。中学の学習では、文章を読んで情報を整理することと、自分の考えを根拠と共に書くことが結び付きます。説明を一文ずつ確かめる手順を、読む場面と書く場面の両方で使ってみましょう。
やってみよう
問題1
「机を窓辺へ動かしたので、手元が明るくなった」の原因と結果は?
こたえを見る
原因は机を窓辺へ動かしたこと、結果は手元が明るくなったこと。
変化につながった行動を整理します。
問題2
「案内に地図を付けたい。初めて来た人が部屋を探していたからだ」の意見は?
こたえを見る
案内に地図を付けたい。
提案を表す文と、それを支える理由を分けます。
問題3
一回の観察を使う報告に、どんな範囲の説明を添える?
こたえを見る
観察した日時、場所、見た時間など。
根拠がどこまでを表すかを読み手が判断できます。
よくある質問
何から確かめればよい?
何がどの変化につながるかを考える
自分の説明をどう見直す?
使った言葉や本文の箇所を示し、そこから考えた理由を一文添えます。
出典
- 学習指導要領:第1学年 国語 知識及び技能(2)ア(「原因と結果,意見と根拠など情報と情報との関係」)
- 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)第1学年国語、冊子29〜32ページ〔PDF31〜34ページ〕