なぜ言葉の意味は前後の文でも確かめる?

なぜ言葉の意味は前後の文でも確かめる? 同じ言葉が複数の意味を持つため、前後の出来事がその場面の意味を選ぶ手掛かりになるからです。 身近な場面の短文を比べ、言葉と意味のつながりを確かめます。表と三つの練習を使い、自分の言葉で理由を説明す
こたえ
同じ言葉が複数の意味を持つため、前後の出来事がその場面の意味を選ぶ手掛かりになるからです。
表でみる
| 見るところ | 確かめること |
|---|---|
| 辞書 | 意味の説明と用例を読む |
| 文脈 | 何について述べるかを確かめる |
| 選択 | 意味を言い換えて文へ戻す |
わけを考えよう
「道が明るい」と「気持ちが明るい」の「明るい」を比べてみましょう。一つ目は光が十分にある様子、二つ目は心が晴れやかな様子を表せます。同じ言葉でも何について述べるかによって意味が変わります。辞書には複数の説明や用例が載っていることがあります。文章を読むときは、その中から今回の場面に合う説明を選びます。意味を選ぶ根拠になるのは、その語の前後に書かれた物や行動や気持ちです。

「温かい言葉を受け取った」という文なら、温度を測る場面より、人の言葉によって心が支えられる場面が考えられます。「温かい飲み物を受け取った」なら、飲み物の温度が手掛かりになります。まず、説明したい語が何を修飾しているか、つまりどの物や事柄を詳しくしているかを確かめましょう。それから前後の文を読み、出来事のつながりを見ます。語の意味を短い表現へ置き換えて、文全体が自然につながるかを試せます。
心情を表す語も、似ている語を比べると選びやすくなります。「楽しみ」はこれから起こることを待つ気持ちを表す場面で使えます。「うれしい」は、起こったことや今の状況への喜びを表す場面で使えます。二つの語は一つの文で両方使えることもありますが、どの時点に目を向けるかで重点が変わります。「明日の発表が楽しみだ」と「発表を聞いてもらえてうれしい」を並べ、心が向かう先を比べてみましょう。
事象を表す語と行為を表す語を分けて集める方法もあります。事象は起こっている出来事や状態、行為は人などが行う動きです。例えば「混雑」は人が集まった状態、「並ぶ」は人の動きとして整理できます。観察の記録を書くなら、どこがどうなっているかを示す語と、誰が何をしたかを示す語を組み合わせます。語の役割が分かると、説明したい対象に合わせて言葉を選べます。集めた語をそのまま使うだけでなく、自分の一文へ入れて意味を確かめましょう。
辞書を使うときは、見出し語、意味の番号、用例を順に読みます。一つの説明を読んでから、今回の文と近い用例があるかを探すと、意味の選択を確認できます。辞書の説明を自分の言葉でまとめる欄と、本文の使われ方を書く欄を分けて作ると便利です。最後に両方の関係を一文で書きます。「辞書では心が晴れやかな意味があり、この文では発表後の表情を表している」のようにまとめると、語と場面を結び付けられます。
自分で文章を書くときも、心情の言葉を一つ選んだあと、どんな出来事でその気持ちになったのかを添えましょう。「うれしかった」に「友達が説明の工夫を見つけてくれた」を組み合わせると、読み手は気持ちの理由を捉えられます。事象や行為の語を具体的にすることも、内容を詳しくする方法です。短い文を二通りに書き換え、読み手が想像する様子を比べると、語を選ぶことの効果を確かめられます。
言葉を選ぶ練習では、同じ場面について二つの語で文を作ります。「安心」と「期待」を使った文なら、今の状態に心を落ち着ける場面か、これから起こることへ心を向ける場面かを比べられます。どの語が今回の内容に合うか、前後の出来事を手掛かりに説明しましょう。
学習指導要領では「語句の辞書的な意味と文脈上の意味との関係」と示されています。ここで使う短文や場面は、この学習のために作った例です。
もっと知りたい人へ
語彙を増やすときは、言葉の数と使う場面の両方に目を向けましょう。読書で見つけた語を意味ごとに分類し、同じ語を違う場面で使った一文を作ると、意味の幅を確かめられます。説明文では対象を正確に表す言葉を、小説では人物の感情や場面を表す言葉を探します。自分が選んだ意味を他の人へ説明するときは、本文の一部分を根拠として示すと、読み方を比べやすくなります。
やってみよう
問題1
「明るい部屋」と「明るい性格」で、後者の意味を言い換えよう。
こたえを見る
朗らかで前向きな人柄など。
性格について述べているため、光の量以外の意味を選びます。
問題2
「胸が軽くなった。説明が伝わったと分かったからだ」の「軽くなった」は?
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心の負担が和らいだ。
後ろの理由から気持ちの変化と分かります。
問題3
「楽しかった」を出来事と組み合わせて一文にしよう。
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例:互いの作品の工夫を紹介し合えて楽しかった。
出来事を添えると気持ちの理由が読み手へ伝わります。
よくある質問
何から確かめればよい?
意味の説明と用例を読む
自分の説明をどう見直す?
使った言葉や本文の箇所を示し、そこから考えた理由を一文添えます。
出典
- 学習指導要領:第1学年 国語 知識及び技能(1)ウ(「語句の辞書的な意味と文脈上の意味との関係」)
- 文部科学省 中学校学習指導要領(平成29年告示)第1学年国語、冊子29〜32ページ〔PDF31〜34ページ〕