なぜ同じ英語でも使う場面を考えるの?

英語の働きを、地域の行事で友達に声をかける場面から考えます。会話を進める、気持ちや情報を伝える、考えを伝える、相手の行動を促す五つの見方と、身近な使用場面をまとめた小6向けの解説です。三問で使う目的を確かめます。
こたえ
場面と相手が分かると、挨拶や説明、依頼など、今の目的に合う言葉の働きを選べるからです。
表でみる
| 働き | 活動の例 |
|---|---|
| 会話を進める | 挨拶、相づち、聞き直し |
| 気持ちを伝える | お礼、褒める、謝る |
| 情報を伝える | 説明、報告、発表 |
| 考えや意図を伝える | 提案、意見、承諾、断り |
| 行動を促す | 質問、依頼、指示 |
わけを考えよう
地域の行事で友達へ声をかける場面を考えます。挨拶をしたいのか、場所を説明したいのか、手伝ってほしいのかによって、選ぶ表現が変わります。知っている言葉を使う前に、相手へ何を届けたいかを考えましょう。学習指導要領は、家庭、学校、地域の行事などの場面と、会話を進める、気持ち、情報、考えや意図を伝える、相手の行動を促す働きの例を示しています。

使用場面には、身近な暮らしの場面があります。家庭で家族に好みを伝える、学校で活動を紹介する、地域の行事で案内するなどです。また、挨拶、自己紹介、買物、食事、道案内、旅行のように、よく使う表現が現れる場面も示されています。このページでは、行事の中で友達と活動カードを使う場面に絞って練習します。実際の旅行や買物を再現することに加え、教室で絵や役を使い、相手と目的が分かる短い活動を作れます。会話を円滑にする働きには、挨拶、呼びかけ、相づち、聞き直し、繰り返しがあります。「Hello.」で始めたり、相手の説明を聞いて「I see.」と受け止めたりする例を、授業で親しんだ場面と結び付けます。もう一度聞きたいときは、先生と練習した聞き直す表現を選びます。相手が聞き直したら、同じ短い内容を繰り返すこともできます。文を先へ進めることだけでなく、二人が同じ情報を共有するための言葉として確かめてみましょう。
気持ちを伝える働きには、お礼を言う、褒める、謝るなどがあります。友達がカードを渡してくれたら「Thank you.」で感謝を伝える練習ができます。情報を伝える働きには、説明、報告、発表があります。「We read books on Monday.」という練習用の文なら、活動と曜日を知らせます。どちらも相手へ届く言葉ですが、伝える中心が違います。今は気持ちを届けたいのか、活動の情報を届けたいのかを、話す前のメモで分けてみましょう。考えや意図を伝える働きには、申し出、意見、賛成、承諾、断りなどがあります。自分がどの活動を選びたいかを伝えたり、相手の提案を受け取ったりする場面です。相手の行動を促す働きには、質問、依頼、命令があります。「Please pass the blue card.」なら、青いカードを渡してほしいという目的で使う例です。自分の考えを知らせることと、相手に何かをしてほしいことを分け、今の場面に合う表現を授業の見本から選びましょう。
同じ語が入っていても、目的を比べると文の働きが見えてきます。「I like blue.」は自分の好みを伝え、「Do you like blue?」は相手へ質問します。青という話題は共通していても、相手に求める反応が違います。会話の練習では、好みを伝える役と尋ねる役を交代します。返事を受け取ったら、活動カードを選ぶなど、次の行動へつなげてください。言葉の形を観察することと、場面で何をしたかを確かめることを一つの活動にします。
振り返りには、場面、相手、働きの三つのメモを使います。「教室で友達に」「カードを渡してほしいと」「依頼した」のように、どんな目的で言葉を使ったかを整理します。次は友達がカードを渡してくれた場面を考え、感謝を伝える働きへ切り替えます。相手から届いた内容を受け取り、次に自分が何を伝えるかを選びます。身近な短い表現を、相手と場面に合わせて使い、意図した内容や行動が届いたかを確かめて進めましょう。
もっと知りたい人へ
中学校では、話し手や書き手の意図を受け取り、自分の目的に合う表現を選ぶ活動が続きます。今は短い言葉について、どんな場面で誰に何をするために使ったかを、実際のやり取りと結び付けてみましょう。
やってみよう
問題1
友達の手伝いに「Thank you.」と言いました。中心になる言葉の働きは何ですか。
こたえを見る
感謝の気持ちを伝える働きです。
情報を知らせることより、お礼を伝える目的に注目します。
問題2
「Please show the green card.」は、何をしてほしいと伝える例ですか。
こたえを見る
緑のカードを見せてほしいと伝える例です。
依頼によって相手の行動を促しています。
問題3
「I like music.」と「Do you like music?」は、相手へ何をする目的が違いますか。
こたえを見る
前者は自分の好みを伝え、後者は相手の好みを尋ねます。
共通の語に加え、文全体の働きを比べます。
よくある質問
場面を決めるときは何を使えますか。
家庭・学校・地域など身近な場面を、絵や役で示して練習できます。
文の形を覚えた後は何をしますか。
相手と目的を決めて使い、意図した情報や気持ちが届いたかを確かめます。
出典
- 学習指導要領:第5学年及び第6学年 内容 (3)②ア・イ 言語の使用場面・働き(「コミュニケーションを円滑にする」)
- 文部科学省・小学校学習指導要領(平成29年告示)第2章第10節外国語、冊子161ページ