なぜ同じ行事でも過ごし方が違うの?

行事の日の過ごし方を、自分と相手の具体的な話から比べます。好みを聞く短い会話、違いと共通点を整理する表、三つの練習で、多様な考え方に気付き、相手を知る聞き方を学びます。
こたえ
同じ行事でも、家族や地域、本人が大切にすることによって、過ごし方が変わるからです。具体的な人の話を聞き、自分の暮らしと比べて違いと共通点を見つけましょう。
表でみる
| 段階 | 確かめること |
|---|---|
| 聞くこと | 行事の日に本人がすること |
| 比べること | 自分の過ごし方との違いと共通点 |
| 確かめること | ほかの人にも同じことが当てはまるか |
わけを考えよう
ある行事の日を思い浮かべ、自分は誰と何をするかを絵にしてみましょう。食べる物、遊ぶ場所、家で過ごす時間など、話したいことを一つ選びます。友達にも同じ問いを聞き、二人の絵を並べます。同じ日を話題にしても、絵に出てくる物や人が変わることがあります。まずは身近な友達同士で、同じところと違うところを探すところから始めましょう。次に、違う地域で暮らす人の話を聞く場面を考えます。聞くのは「その人がその日に何をするか」です。同じ地域で暮らす人にも、それぞれの過ごし方があります。話を整理するときは、本人の話、家族の話、地域について調べた話を分けると、どこまで分かったかが見えます。自分の家の過ごし方を紹介するときも、「自分は」と主語をはっきりさせます。

比べる表には、勝ち負けの欄より、行動や気持ちの欄を作りましょう。何をするか、何が好きか、その日の楽しみは何か、という観点です。自分は外で遊び、相手は家で遊ぶとしても、二人とも家族と過ごすのが楽しみかもしれません。表の二つの列を見て、違う行動と同じ気持ちを別々に探すと、見た目の違いから一歩進んで相手の考えに近付けます。英語で伝え合うときは、授業で聞いて使った、好きな物を伝える表現を選びます。伝えたい物の絵を指して、短い言葉を添えましょう。相手も同じ物を好きだと分かったら、その絵を一緒に指して喜びを分かち合えます。別の物が好きだと分かったら、そちらの絵を見せてもらいます。短い英語と絵を組み合わせて、本人の好みを確かめる活動にしましょう。
資料で比べる例:新年の贈り物
次は、実際の二つの資料から調べる例です。在バングラデシュ日本国大使館の「Annual Events」は、日本のお正月の習慣として、親や親戚から子供へお金を贈る「お年玉」を紹介しています。これはバングラデシュの習慣の説明ではなく、日本を紹介する資料です。一方、スコットランドの公式紹介サイト「Hogmanay」は、年が明けたあと最初に家を訪ねる「ファースト・フッティング」という習慣を説明し、訪問先へ持っていく贈り物の例にショートブレッドというお菓子を挙げています。
資料に紹介された新年の習慣を比べる
| 資料が紹介する地域・場面 | 誰から誰へ・何を |
|---|---|
| 日本のお正月のお年玉 | 親や親戚から子供へ、お金 |
| スコットランドの年明け後の訪問の習慣 | 年明け後の最初の訪問者から訪問先へ、お菓子など |
共通するのは、新年を迎える時期に贈り物をする習慣が紹介されていることです。違うのは、贈る物の例と、誰から誰へ贈るかです。これは資料の二つの紹介例を比べた結果で、日本やスコットランドの全員が同じように過ごすという意味ではありません。お年玉をもらうことや行事への参加を、友達に答えてもらう条件にもしません。話したくないことは話さなくてかまいません。
この表は、資料に紹介された習慣を比べたものです。資料の説明と、今の自分や友達の過ごし方を分けて考えましょう。先生と二つの資料の該当箇所を確かめ、表には「資料に紹介されたこと」として書きます。自分や友達に聞いた過ごし方は、それとは別の欄に書きましょう。
表と比較の説明は、この二つの資料をもとに作ったものです。
行事の名前や過ごし方を新しく調べるときは、先生と資料を選びます。いつ、どこで、誰について書かれた資料かも確かめましょう。その地域の暮らしを紹介する資料と、本人に聞いた好みの話は、表の別の欄に置くと分かりやすくなります。このページの会話は、練習のために作った場面です。実際に交流するときには、相手自身の話を聞いて表を埋めます。質問を受けた人が考えている間は、絵を見せて待ちましょう。一つ答えてもらったら、聞いた内容を同じ絵で示して確かめます。話したい範囲を相手が選べるように、好きな物や楽しい活動など、身近な話題から始めます。自分も一つ答えると、聞く係と答える係の両方を体験できます。相手に質問を続けるだけでなく、自分の過ごし方を伝える時間も作ります。
最後に、比べた表を見て、新しく知ったことを一つ選びます。「自分と同じ物が好きだった」「同じ日でも違う遊びをしていた」など、実際に聞いた答えとつながる記録にします。さらに知りたいことがあれば、次に聞く問いとして残しましょう。違いを見つける活動が、相手のことをもっと知る活動へつながります。自分の暮らしも、相手に伝える大切な話題になります。比べた結果は、二人の絵を並べて見せながら紹介できます。誰の話かを示し、一つの違いと一つの共通点を選びましょう。聞いてくれた人にも同じ問いを尋ねると、さらに別の過ごし方を知る機会になります。
学習指導要領では、次の事項を体験的に身に付けることを扱います。
文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示)には「日本と外国との生活や習慣,行事などの違いを知り,多様な考え方があることに気付くこと。」とあります。
解答例を見る
会話例:A: I like rice. B: I like bread.
訳:A「私はご飯が好きです。」B「私はパンが好きです。」。二人の好みを比べる自作例です。二人それぞれの好みを紹介する会話です。
もっと知りたい人へ
暮らしの違いを知るときは、地域についての情報と、一人の人の好みの両方を大切にしましょう。小5では、自分のことを整理して紹介する活動にもつながります。今日聞いた答えをもとに、相手に紹介したい自分の暮らしを一つ選んでみましょう。
やってみよう
問題1
友達二人に同じ行事の日の遊びを聞いたら、一人は外、一人は家と答えました。表のどの欄に書きますか。
こたえを見る
それぞれの人の過ごし方の欄に書きます。
本人の話として整理すると、誰の答えかが伝わります。
問題2
自分は外で遊び、相手は家で遊びます。共通点を探すには、何をさらに聞くとよいですか。
こたえを見る
例:誰と遊ぶか、その日の楽しみは何かを聞きます。
行動以外の観点を加えると、共通点を見つける機会が増えます。
問題3
一人の人から好きな食べ物を聞きました。調べた記録を紹介する言い方を考えましょう。
こたえを見る
例:交流した人は、この食べ物が好きだと話していました。
聞いた範囲に合わせて、本人の好みとして紹介します。
よくある質問
家族と取り組むときはどう進めますか。
子供が授業で聞いて使った表現を選び、家族が相手役になります。絵や実物を用意し、伝わった内容を一緒に確かめましょう。
出典
- 学習指導要領:第4章 外国語活動〔第3学年及び第4学年〕 2 (1)イ(イ)(「日本と外国との生活や習慣,行事などの違いを知り,多様な考え方があることに気付くこと。」)
- 文部科学省 小学校学習指導要領(平成29年告示)第4章 外国語活動
- 在バングラデシュ日本国大使館 Annual Events:日本のお年玉の説明
- Scotland.org Hogmanay:年明け訪問と贈り物の説明