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東海道・阪之下宿

あまりに美うつくしく、絵師えしが筆ふでを捨すてたという山やま。鈴鹿峠すずかとうげは、すぐそこです。

お子さんと保護者の方へ。東海道・阪之下宿を、いっしょに確かめましょう。

いまのことば

東海道の坂下宿とは?

坂下さかのしたは東海道の四十八番目の宿場。
広重の題だいは「筆捨嶺ふですてみね」。

峠の直前の宿

「筆捨嶺ふですてみね」の名なは、絵師えしが描えがこうとしたが描えがききれず筆ふでを捨すてた、という話はなしから語かたり継つがれてきました。伝つたわる話はなしであって、確たしかめられる記録きろくではありません。日坂の夜泣よなき石いしと同おなじで、峠とうげの近ちかくには物語ものがたりがたまります。

坂下さかのしたは鈴鹿峠すずかとうげの東ひがしのふもと。土山が西にしのふもとでした。「坂さかは照てる照てる 鈴鹿すずかは曇くもる あいの土山つちやま 雨あめが降ふる」の「坂さか」は、この坂下さかのしたを指さすとされます。馬子唄まごうたの三みっつの地点ちてんが、これでそろいました。

鈴鹿峠すずかとうげは伊勢いせと近江おうみの境さかい。箱根・小夜の中山とならぶ東海道とうかいどうの三大さんだい難所なんしょです。これで三みっつの難所なんしょが、すべてこの連載れんさいに出でそろいました。

考えてみよう

  • 問一絵えにできないほど美うつくしいもの——どんなときにそう感かんじますか。
  • 問二馬子唄まごうたの三みっつの地点ちてんを地図ちずで並ならべてみましょう。
  • 問三東海道とうかいどうの三大さんだい難所なんしょを、この連載れんさいから探さがしてみましょう。

答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。

豆知識——坂下さかのしたは「坂さかノ下した」「阪之下さかのした」とも書かかれました。保土ヶ谷・舞坂と同おなじで、宿場名しゅくばめいの表記ひょうきは一ひとつに決きまっていません。
原文について
この記事が扱っている『東海道五十三次』は、江戸時代の五街道のひとつ。宿場や道中の様子は、当時の道中記や名所図会に記録されています。
原本(江戸期などの版本)は、国立公文書館 デジタルアーカイブ『東海道名所図会』で画像を見られます。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。

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