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東 海 道 五 十 三 次 ・ 三

「箱根の山は天下の険」。標高800メートルを超える峠道は、東海道いちばんの難所。旅人はここを一日がかりで越えました。

いまのことば

箱根八里は、東海道最大の難所。
けれど峠を越えた者だけが、富士と芦ノ湖の絶景に出会えた。

難所の意味

小田原宿から箱根宿を経て三島宿へ——「箱根八里」(およそ32キロ)は、石畳の急坂が続く山越えです。雨の日は石が滑り、駕籠かきも音を上げた。「箱根の山は天下の険」と歌われた通りの道でした。

峠には関所も置かれ、旅人は通行手形を検められました。江戸の守りの要だったからです。つまり箱根は、地形の難所であると同時に、制度の関門でもありました。

それでも越えた先には、芦ノ湖ごしの富士山。難所と絶景はセットです。いまも箱根旧街道の石畳は残っていて、江戸の旅人と同じ道を自分の足で歩けます。

考えてみよう

答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。

豆知識——箱根の石畳は、ぬかるみ対策として幕府が敷かせたもの。江戸の公共工事です。「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」——次の難所は橋のない川でした。
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