ブラックホールはどうやって撮ったの?
宇宙の道・深掘り 二
お子さんと保護者の方へ。いっしょに読んで、確かめましょう。
いまのことば
ブラックホールはどうやって撮ったの?
世界の8つの電波望遠鏡を、とても正確な原子時計でデータを合わせてつなぎ、地球の自転も利用して、地球サイズの望遠鏡と同じはたらきをさせました。こうして、人間の視力にすると300万にあたるくわしさで撮影したのです。

地球サイズの望遠鏡
撮影したイベント・ホライズン・テレスコープは、超長基線電波干渉計(VLBI)というしくみを使っています。世界中に散らばった望遠鏡を同期させ、地球の自転を利用することで、地球サイズの望遠鏡をつくるのです。
望遠鏡はハワイやメキシコの火山、アリゾナやスペインの山々、チリのアタカマ砂漠、そして南極に置かれています。どれも観測にはよい場所ですが、人間にはきびしい環境です。
原子時計と、ばく大なデータ
それぞれの望遠鏡は、電線でつながっているわけではありません。非常に精密な原子時計によって、データが正確に同期されています。観測は2017年4月に行われ、波長1.3ミリメートルの電波をとらえました。
望遠鏡は1日に350テラバイトもの膨大なデータを生み、ハードディスクにためられました。そのデータをドイツとアメリカのスーパーコンピュータで処理し、研究者が自分たちで作ったソフトウェアで画像にしました。日本と台湾・韓国・北米・欧州が共同で運用するアルマ望遠鏡は、観測に参加した望遠鏡の中でもっとも感度が高く、大きく貢献しました。
考えてみよう
- 問一はなれた場所の人と、同じ瞬間に写真を撮るには、どんな工夫が必要でしょう。
- 問二1台の望遠鏡では見えないものが、たくさんつなぐと見えるのはなぜか、自分なりに考えてみましょう。
- 問三350テラバイトは、スマートフォンの写真なら何枚分くらいか調べてみましょう。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——イベント・ホライズン・テレスコープのくわしさは、解像度20マイクロ秒角。これは人間の視力300万に相当し、月の表面に置いたゴルフボールが見えるほどです。
この記事について
VLBIのしくみ、8つの電波望遠鏡の場所、原子時計による同期、2017年4月の観測と波長、データの量と処理、アルマ望遠鏡の貢献、解像度と視力300万は、国立天文台「史上初、ブラックホールの撮影に成功」(2019年4月10日)によります。
本文は株式会社士心が作成したものです。
VLBIのしくみ、8つの電波望遠鏡の場所、原子時計による同期、2017年4月の観測と波長、データの量と処理、アルマ望遠鏡の貢献、解像度と視力300万は、国立天文台「史上初、ブラックホールの撮影に成功」(2019年4月10日)によります。
本文は株式会社士心が作成したものです。
