小6 算数|落ちや重なりを防ぐ
順番をつけると何通り?選ぶだけと比べよう

A・B・Cの3枚から2枚を選ぶとき、1番目と2番目を決めるなら6通り、順番を決めずに選ぶだけなら3通りです。同じカードでも「ABとBAを別と数えるか」で答えが変わります。
先に「何を別の結果とするか」を決める
A・B・Cと書いた3枚のカードを用意します。それぞれ1枚ずつで、同じカードを2回使わないものとします。「2枚を選ぶ」とだけ読んで計算を始めず、問題文が順番を決めているかを確かめましょう。
たとえば1番目と2番目に置くカードを決めるなら、ABはAが先、BAはBが先なので別の結果です。一方、2枚をひと組にするだけなら、AとBの組は取り上げる順番を変えても同じ組です。この違いを、カードを動かして確かめます。
順番をつけると6通りになる
1枚目をAにすると、2枚目はBかCです。1枚目をBにすると、2枚目はAかC。1枚目をCにすると、2枚目はAかBです。先頭をそろえて書くと、同じ結果を二度書いたり、一つ抜かしたりしにくくなります。
| 1番目 | 2番目 | できる並び |
|---|---|---|
| A | B、C | AB、AC |
| B | A、C | BA、BC |
| C | A、B | CA、CB |
1番目は3通り、そのそれぞれに2番目が2通りずつあるので、3×2=6通りです。3×3ではありません。一度使ったカードはもう使えないという条件があるため、2枚目の選び方は2通りになります。
選ぶだけなら、同じ組をまとめる
今度は順番をつけずに2枚を選びます。先ほどの6通りを見て、ABとBA、ACとCA、BCとCBをそれぞれ同じ組としてまとめます。残る組は、AとB、AとC、BとCの3通りです。
| 順番ありでは別 | 順番なしでは一組 |
|---|---|
| AB、BA | AとB |
| AC、CA | AとC |
| BC、CB | BとC |
今回は各組がちょうど2回ずつ現れているので、6÷2=3と計算できます。「選ぶだけはいつも2で割る」と覚えるのではなく、同じ組が何回現れたかを確かめます。選ぶ枚数が変われば、同じ組の並べ方の数も変わります。
身近な場面で、順番の有無を言い直す
3人からリーダーと記録係を一人ずつ選び、兼任しないなら役割が違います。AさんがリーダーでBさんが記録係の場合と、その逆は別です。カードの「1番目・2番目」と同じように考えられます。
3人から係のメンバーを2人選び、2人の役割に違いがないなら、AさんとBさんの組は一つです。「だれを選ぶか」だけを決めています。子どもが式を先に書いたら、「ABとBAは、この話では同じ?違う?」と尋ねてみましょう。
ただし、実際の係決めではほかの条件が付くこともあります。ここでは学習用として、3人は区別でき、どの人もどちらの役割にもなれると決めています。条件を足したり外したりするときは、数え方も確かめ直します。
抜けと重なりを自分で点検する
並びを思いついた順に書くと、AB、BC、AC、BA…と途中で迷うことがあります。Aから始まるもの、Bから始まるもの、Cから始まるもののように、最初の条件を固定すると点検できます。
順番なしでは、たとえば文字をA、B、Cの順に並べて記録すると、BAを別に書き足すのを防げます。記号は結果を整理するための道具です。アルファベットを使わず、色の違うカードや人の名前で整理しても構いません。
家庭では全部を親が並べず、「Aが最初のものは、これで全部?」と一つのまとまりだけ確かめます。子どもが自分で残りを整理できると、式の意味も説明しやすくなります。
練習問題
問題1。A・B・C・Dの4枚から、同じカードを使わずに1番目と2番目を決めます。全部で何通りですか。
問題2。同じ4枚から、順番を決めずに2枚を選びます。全部の組を書いて、何通りあるか求めましょう。
問題3。3人からリーダーと記録係を兼任なしで決める問題を、「3通り」と答えた人がいます。何を同じとして数えてしまったのでしょうか。
問題4。A・B・Cの3枚すべてを一列に並べます。何通りですか。また、3枚全部を選ぶだけなら何通りですか。
答えと解説
問題1は12通りです。1番目が4通り、そのそれぞれで2番目が残り3通りなので、4×3=12です。AAのような並びは、同じカードを2回使うため含めません。
問題2は6通りです。組をAB、AC、AD、BC、BD、CDと記録できます。問題1ではABとBAなどが2回ずつ現れるため、12÷2=6でも確かめられます。六つの組を実際に書けば、計算の答えとの対応が分かります。
問題3は、役割を入れ替えた結果を同じ組としてまとめた可能性があります。Aがリーダー・Bが記録係と、Bがリーダー・Aが記録係は別なので、答えは6通りです。誤答の原因は式の計算ではなく、何を別とするかの読み違いです。
問題4は、並べるならABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBAの6通りです。全部を選ぶだけならA・B・Cの1組しかありません。ここで順番なしの1通りを出すのに、6を2で割ることはできません。
よくある質問
樹形図を必ず使いますか
枝分かれする樹形図は整理の方法の一つです。表や一覧でも、すべてを落ちなく重なりなく数えられれば構いません。書いた結果が何を表しているか説明できることが大切です。
式が合えば一覧はいりませんか
式だけで意味が分からなくなったときは、少ない枚数の例に戻ります。3×2の3と2が何の数か、カードの一覧と結び付けて確かめましょう。
同じカードを何度も使える場合はどうなりますか
条件が変わります。3種類から2回選び直せるなら、1回目も2回目も3通りで、順番ありでは3×3=9通りです。このページの「同じカードは使わない」という条件と分けて考えます。
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