中学1年の理科(生物・地学)|地形と地質を確かめる
中学1年生のお子さんに、家や身近な場所で地形や地層の観察、大地の変化や自然災害・恵みについて教える保護者の方へ。露頭や岩石、化石の手掛かりを整理し、大地の歴史と変動を実感しながら身に付ける手順です。

中学校の理科では、身の回りの地形や地層、岩石の観察を出発点にして、大地が過去から現在にかけてどのように形成されてきたのかを学びます。地層の重なりや化石から過去の環境を読み解き、火山活動や地震の仕組みと私たちの暮らしとの関わりを確かめましょう。
観察から探る土地の成り立ちと広がり
学習指導要領には次のように示されています。
「㋐ 身近な地形や地層,岩石の観察 身近な地形や地層,岩石などの観察を通して,土地の成り立ちや広がり,構成物などについて理解するとともに,観察器具の操作,記録の仕方などの技能を身に付けること。」
道路沿いの崖や川原など、身近に見られる地形や地層、小石の様子をじっくり観察することから大地の学びが始まります。
ルーペや双眼鏡などの道具を正しく扱い、スケッチや粒の大きさなどの特徴を記録することで、その土地がどのように広がり作られたのかを科学的に確かめます。
- 「近所の崖や工事現場で見えるシマ模様は、どんな粒が集まって重なっているかな?」
- 「川原の石と山の中の石では、角の丸みや手ざわりにどんな違いがあるかルーペで見てみようか」
地層の重なりと過去の環境・自然の活動
地層のでき方と自然の恵み・災害については、次のように規定されています。
「㋐ 地層の重なりと過去の様子 地層の様子やその構成物などから地層のでき方を考察し,重なり方や広がり方についての規則性を見いだして理解するとともに,地層とその中の化石を手掛かりとして過去の環境と地質年代を推定できることを理解すること。」
「㋐ 自然の恵みと火山災害・地震災害 自然がもたらす恵み及び火山災害と地震災害について調べ,これらを火山活動や地震発生の仕組みと関連付けて理解すること。」
地層は基本的に下から上へと順に積み重なり、中に含まれる示相化石(アサリやサンゴなど)から当時の環境、示準化石(三葉虫やアンモナイトなど)から地質年代を読み取ることができます。
さらに、日本列島の大地を形作ってきた火山活動や地震のメカニズムを捉え、温泉や湧水といった豊かな自然の恵みと、災害への備えの両面を結び付けて学びます。
- 「地層から貝の化石が見つかったら、大昔のそこは海だったのかな、それとも山の上だったのかな?」
- 「私たちのまわりにある温泉やきれいな湧き水は、火山の活動や大地の仕組みとどうつながっていると思う?」
つまずきやすいポイントと声かけ
| こんなとき | こう聞いてみる |
|---|---|
| 「示相化石」と「示準化石」のどちらが時代でどちらが環境かわからなくなる | 「『相』は環境の様子(様相)を表して、『準』は時代を決める基準(物差し)になる目印だよ」と漢字の意味から整理する |
| 地層がどの順番で堆積したのか判断に迷ってしまう | 「途中でひっくり返っていなければ、下にある層ほど古い時代にたまったものだね」と重なりの基本ルールを振り返る |
| 火山や地震を「災害」としての一面だけで捉えてしまう | 「怖い災害をもたらす力がある一方で、温泉や肥沃な土壌、鉱物資源などの豊かな恵みも生み出しているんだよ」と両面を関連付ける |
よくある質問
近くに地層が見える崖(露頭)がない場合はどうやって観察すればよいですか?
川原の石や身近な石垣、公園の敷石などを観察したり、地域の博物館の地学展示や自治体のハザードマップ・地質図を活用したりして観察の手掛かりにできます。
火山灰の層(鍵層)はなぜ地層のつながりを調べる目印になるのですか?
火山が噴火したときに噴出した火山灰は、広い範囲にほぼ同時に降り積もるため、離れた場所の地層同士が同じ時代のものかを比べる共通の目印(鍵層)になります。
出典
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」理科・第1学年(PDFの91ページ)(公式PDF)
最終確認日:2026年10月15日
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