2021年10月2日、CCNサマーチャレンジ2021の入賞作品発表が行われた。本イベントは、プログラミングを通じて自らの考えを形にするチャレンジ企画であり、開校3年目を迎えた本年には、既に50名の合格実績を積み上げた環境の中で多様な作品が寄せられた。本稿では、全3回にわたる発表の第1回として、「発想力部門」「ユニーク部門」「メッセージング部門」の入賞作品について、その事実経過と描写を記録する。
発想力部門:小学2年生が描くストーリーの意外性
発想力部門で入賞したのは、プログラミング歴約8〜9ヶ月の小学2年生の女子生徒による作品「3かん号」である。この作品は、単なるゲーム画面の推移に留まらず、場面が次々と切り替わる構成力に特徴がある。
場面展開とキャラクターの動向
物語は、魚が泳ぐ水中のシーンから開始される。その後、キャラクターが水族館へ行く場面へと移行し、さらに別の場所で遊ぶ子供たちの様子が描かれる。各シーンには連動性があり、特定の壁に接触すると別の場面が呼び出される仕組みが構築されている 。
予期せぬゲーム性の導入
水族館のシーンでは、突如としてサメから逃げるアクション要素が加わる。当初は逃げるだけの設定に見えるが、実はサメ側が逃げているという逆転の発想が盛り込まれている 。大人の想像を超えるストーリーの切り替えと、一貫した物語性が評価の対象となった。
ユニーク部門:既存の枠組みを破壊する演出
ユニーク部門では、小学4年生の男子生徒による、視覚的インパクトと予測不能な展開を重視した作品が入賞した。
インパクトを重視したタイトル画面
開始直後、画面には「上を打っています」という強いメッセージが表示され、視聴者の関心を引く設計となっている 。この導入部から、既に独自の作品世界が構築されている。
ダイヤモンド探索から競馬への転換
作品の内容は、まず「ダイヤモンド探し」から始まる。部屋の中でウサギ等のキャラクターを介してダイヤモンドを3つ集めるという目的が提示されるが、それを達成した瞬間に画面は一変し、競馬場でのレースシーンへと切り替わる 。脈絡のない場面転換が「意外性のオンパレード」として描写され、制作者の独自の感性が反映されている。
メッセージング部門:感謝の対象を広げる視点
メッセージング部門で入賞したのは、小学3年生の男子生徒による作品である。今回のチャレンジには「誰かに向けた感謝のメッセージを入れる」という共通の条件が設定されていた 。
警察官への感謝という独創的視点
多くの参加者が保護者や兄弟など身近な人物をメッセージの対象とする中で、本作品は「警察官」を対象に選んでいる。作品内では、暑い中での遊びから帰宅するシーンを経て、砂嵐などの困難から助けてくれる警察官の姿が描かれる 。
社会的役割への認識と描写
警察官が直接見ていない場面でも「守ってくれてありがとう」という感謝の言葉が添えられており、自己の生活範囲を超えた社会的な存在へ視線を向けている点が特徴である 。この独自の選定眼とメッセージの力強さが、部門入賞の決め手となった。
チャレンジイベントと士心塾哲学の接続
これらの作品群は、単に技術を習得するだけでなく、自らの内側にある「発想」や「感謝」を形にするという試行錯誤の過程を経て完成された。CCNが推進するチャレンジイベントは、正解のない問いに対して自らの答えを表現する場として機能している。
自己表現と技術の融合
入賞した生徒たちは、プログラミング言語をツールとして使いこなし、各自の哲学や視点を視覚化している。小学2年生の「意外性」、小学4年生の「インパクト」、小学3年生の「社会への感謝」は、いずれも自律的な思考の結果である。
試行錯誤を通じた成長
選考過程において「非常に選考が難しかった」と言及されるほど、子供たちは多くの時間を費やして作品を練り上げている 。この「自ら考え、形にする」プロセスそのものが、困難を乗り越える力を養う教育的実践となっている。
CCNミッション
CCNは、プログラミング教育を通じて、自ら課題を見つけ、解決策を創造し、他者へ価値を伝えることができる人材の育成を目指す。技術の先にある「人間性」と「志」を育み、未来社会を自らの手で切り拓く力を提供し続ける。
士心塾 YouTube チャンネル「ししんちゃんねる」
士心塾の生徒たちのシャドーイング・プログラミング作品を YouTube で公開しています。子どもたちの成長の瞬間を、ぜひ動画でご覧ください。