- 読書感想文があらすじだけになる原因
- あらすじと感想の違い
- 感想を増やすための質問
- 悪い例と良い例
- 保護者ができる声かけ
なぜあらすじだけになるのか
読書感想文を書こうとすると、子どもは本の内容を思い出しながら書き始めます。
すると、自然に「誰が何をしたか」の説明が多くなります。
これは悪いことではありません。
本を理解しているからこそ、あらすじを書けるのです。
ただし、読書感想文で大切なのは、本の内容を長く説明することではありません。
その本を読んで、自分が何を感じ、何を考えたかを書くことです。
あらすじと感想の違い
あらすじ
本の中で起きたことを説明する文章です。
例:
主人公は友達とけんかをしました。そのあと、自分が悪かったことに気づき、友達に謝りました。
感想
本を読んだ自分の気持ちや考えを書く文章です。
例:
主人公が自分から謝った場面を読んで、私はすごいと思いました。私なら、悪いと分かっていても、なかなか自分から謝れないかもしれないからです。
あらすじは「本の中のこと」。
感想は「自分の心の中で起きたこと」です。
感想を増やす3つの質問
あらすじだけになってしまう時は、次の質問を使います。
質問1:その場面を読んで、どう思った?
- うれしかった
- 悲しかった
- びっくりした
- こわかった
- すごいと思った
- 自分だったらできないと思った
質問2:なぜそう思った?
「すごいと思った」だけでは、まだ短いです。
その理由を書くと、感想になります。
例:
主人公はすごいと思いました。
なぜなら、自分が不利になるかもしれないのに、友達のために本当のことを言ったからです。
質問3:自分にも似た経験はある?
本の出来事と自分の経験をつなげると、文章が自分らしくなります。
例:
私も友達に本当のことを言えなかったことがあります。その時は、相手に嫌われるのがこわかったからです。
悪い例・良い例
悪い例
主人公は友達とけんかをしました。そのあと、友達に謝りました。そして二人は仲直りしました。
これは本の中で起きたことだけを書いています。
良い例
主人公が友達に謝る場面が心に残りました。自分が悪いと分かっていても、謝るのは勇気がいることだと思います。私も友達とけんかをした時、なかなか謝れなかったことがありました。この場面を読んで、間違えた時にすぐに謝れる人になりたいと思いました。
良い例では、次の4つが入っています。
- 心に残った場面
- 自分の気持ち
- 自分の経験
- これからの自分
あらすじを短くするコツ
あらすじは、全部を書く必要はありません。
感想を書くために必要な部分だけを書きます。
長すぎるあらすじ
主人公は朝起きて学校に行き、友達と話しました。その後、授業を受けて、帰り道で友達とけんかをしました。そして家に帰って考えました。
短くしたあらすじ
主人公は友達とけんかをした後、自分の言葉で相手を傷つけたことに気づきます。
このくらい短くすると、その後に感想を書きやすくなります。
保護者の声かけ例
子どもがあらすじばかり書いている時は、次のように聞いてみてください。
- その場面で、あなたはどう思った?
- 主人公の気持ちは分かる?
- 自分だったらどうする?
- 似たような経験はある?
- この場面から何を考えた?
- この本を読む前と後で、考えが変わったことはある?
「感想を書きなさい」と言うより、質問で引き出す方が効果的です。
書き直しの手順
あらすじだけになった場合は、次の順番で直します。
- あらすじの中から、心に残った場面を1つ選ぶ
- その場面を短く説明する
- その場面を読んで思ったことを書く
- なぜそう思ったのかを書く
- 自分の経験とつなげる
- 最後に学んだことを書く
この流れにすると、読書感想文らしい文章になります。