じぶ煮とは?
じぶ煮は、石川県の郷土料理で、県内のどこでも食べられています。少なくとも江戸時代から食べられていたといわれる、武家(武士)の料理です。
| 都道府県 | 石川県 |
|---|---|
| 地方 | 中部地方 |
| 伝わる地域 | 県内全域 |
| 季節 | 秋から冬 |
| 主な食材 | 鴨肉(鶏肉)、すだれ麩、わさび、せり、しいたけ |
武家の料理として始まったといわれますが、庶民は、秋から冬に大陸から渡ってくる鳥をとって、じぶ煮を作っていたといわれます。
時がたつにつれて、料亭ふうの盛りつけで出され、献上料理(さしあげる料理)としても出されるようになりました。そのころから、うすくて口が広く、底の浅い専用のお椀で出されるようになったといわれます。いまは、家でもおもてなしや特別な日の料理として作られ、郷土料理のお店でも出されています。
主役は、鴨の肉とすだれ麩。里芋、しいたけ、ほうれん草やせりなどを入れ、だしとしょうゆなどで味をつけます。下の表は、農林水産省の作り方の材料を、わたしたちが分け方を変えてまとめたものです。
| 主な材料 | |
|---|---|
| 鴨肉 | 120g(12切れ) |
| すだれ麩 | 1枚 |
| 里芋(好みで) | 4個 |
| 生しいたけ | 4枚 |
| ほうれん草またはせり | 1/4束 |
| 花麩(好みで) | 4切れ |
| 調味料・汁 | |
| たれ:うすくちしょうゆ・こいくちしょうゆ・みりん・酒 | 各大さじ2 |
| たれ:さとう | 大さじ1 |
| だし汁 | 2と1/2カップ強 |
| 小麦粉 | 適量 |
| わさび | お好みで |
大きめにそぎ切りにした鴨の肉に小麦粉をまぶし、すだれ麩や野菜といっしょに、だしとしょうゆで煮ます。小麦粉が肉のうまみをとじこめ、汁にとろみをつけるので、寒い冬でも体があたたまります。
季節によって、旬の魚介を入れることもあります。薬味にわさびをのせると、さわやかなからさが、やわらかい鴨肉とよく合います。鴨肉は高級な食べ物なので、家では合鴨や鶏肉で作ることもあります。
じぶ煮がどこから来たのか、はっきりしたことは分かっていません。キリシタン大名の高山右近が宣教師から教わって加賀藩に伝えたという説、豊臣秀吉の兵糧奉行だった岡部治部右衛門が朝鮮から伝えたという説、流れついたロシア人が伝えたという説などがあります。
名前の由来も決まった説はなく、岡部治部右衛門の「治部」からという説や、煮るときの「じぶじぶ」という音からという説などがあります。加賀藩の台所で働いた「包丁侍」の舟木伝内は、『料理ちから草』という本に、「じぶじぶ煮」などの料理とレシピを書きのこしました。
じぶ煮は、加賀藩をあつかった映画にも出てきて、地元ではよく知られています。いまでも、飲食店やお弁当、惣菜のお店で出されています。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。