へしことは?
京都府の北の、丹後地域に伝わる郷土の保存食です。京都というと、海のめぐみがとれないというイメージをもたれがちですが、日本海にめんした丹後地域は、対馬暖流や、丹後半島や丹波山地を流れる川の影響もあって、よい漁場にめぐまれています。
| 都道府県 | 京都府 |
|---|---|
| 地方 | 近畿地方 |
| 伝わる地域 | 丹後地域 |
| 季節 | 秋から冬に漬けこみ、半年〜1年後に食べる |
| 主な食材 | さば、いわし |
京都府では、定置網漁業、沖合底びき網漁業、小型機船底びき網漁業、貝類養殖漁業、釣り延縄漁業など、いろいろな漁業が行われています。ズワイガニ、トリガイ、ぶりなど、さまざまな魚介が水あげされます。
漁師さんは、水あげした旬の魚を、自分の家で食べるために干物にする習慣があり、その伝統はいまも受けつがれています。干物、煮干し、乾燥させた海藻などは、丹後の特産としても有名です。
「へしこ」という名前は、魚を樽に漬けこむことを、漁師さんたちが「へしこむ」とよんでいたことから来たといわれます。
秋から冬にかけて、米ぬかに漬けこみ、半年から1年たつと、食べごろをむかえます。むかしは、各家庭で作るほど親しまれていた保存食でしたが、いまは、漁協や水産会社で作られるものが多くなりました。
主な材料は、さばと、塩、米ぬか。下の表は、農林水産省の作り方(大量につくる分量)の材料を、わたしたちが分け方を変えてまとめたものです。
| 主な材料 | |
|---|---|
| さば | 20kg |
| 調味料・漬けこむもの | |
| 塩 | 3kg |
| 【A】米ぬか | 3kg |
| 【A】粉とうがらし | 100g |
| 【A】酒 | 1.8L |
| 【A】ホワイトリカー | 200cc |
| 【A】実山椒(生) | 200g |
ぬかを軽く落として、ちょうどよい大きさに切り、さっと軽く焼いて食べます。ぬかが気になるときは、焼く前に水で洗い流してもよいそうです。焼いたへしこは、お茶漬けにしたり、ごはんにのせたりして食べるのがふつうです。焼きすぎると、身がかたくなるので注意します。
へしこは、長く保存できます。あまった分は、焼いてほぐして保存しておくと、いろいろな料理に使えます。
家で作る人は少なくなりましたが、地元の漁業組合が手づくりのへしこを、スーパーや直売所で売っています。京都府漁業協同組合連合会は、「へしこトースト」「へしこのサラダ」「へしこチャーハン」など、アレンジレシピを考えて、へしこの魅力を広める活動をしています。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。