教育の現場から社会の課題に光を当てるCCN Magazineの「WORKS」カテゴリ。今回は、ある一人の生徒が制作したプログラミング作品を通じて、「教育を受けられることへの感謝」と「21世紀を生き抜く力」の養成について考察します。当たり前を問い直す:ある生徒がプログラミングで表現した「世界への視点」学びの本質をゲームに込めて今回ご紹介するのは、ある生徒が「SDGs(持続可能な開発目標)」をテーマに制作したプログラミング作品です。このゲームの目的はいたってシンプル。「勉強がしたくてもできない子どもたちにランドセルを配る」というものです。画面上には、雪が降るような背景の中に、様々な人種や服装の子どもたちが立っています。プレイヤーはスペースキーでゲームを開始し、画面下のランドセルを子どもたちに届けていきます。遠くにいる子どもに届けるほど高いポイント(協力した数)が得られる仕組みになっており、制限時間内にどれだけ多くの「学びのきっかけ」を配れるかに挑戦します。この作品の特筆すべき点は、単なるゲーム制作にとどまらず、制作者自身の深い洞察がメッセージとして組み込まれている点です。ゲーム終了後、画面には次のようなメッセージが表示されます。「君たちは日本に住んでいてしっかりとした教育をうけているね」「この子達は戦争などの影響で勉強ができないよ」「だからこそ僕たちがランドセルを配ってあげないといけないよ!」「だから自分がしっかりとした教育を受けていることに感謝をしよう!」この言葉には、日々の通学や学習を「当たり前の権利」として享受している自分たちの環境を、客観的かつグローバルな視点で捉え直そうとする姿勢が表れています。
「結果がすべて」の裏側にある創造的プロセス個別指導の教育現場において大切にされている哲学の一つに「結果がすべて」という言葉があります。これは単にテストの点数だけを指すのではありません。自分の考えを形にし、他者に伝える「成果物(アウトプット)」を出し切るという意味が含まれています。この生徒は、自分が学んだプログラミングスキルという武器を使い、「世界には教育を受けられない子がいる」という社会課題に対する自分なりの解を「ゲーム」という形で見事に提示しました。この「アウトプットとしての結果」こそが、21世紀を生き抜く力、すなわち正解のない問いに対して自分なりの答えを出し、論理的な思考プロセスを「シャドーイング」するように学び取り、そこから自分なりのオリジナリティを加えていくプロセスが存在します。今回の動画で見られたように、生徒は「SDGs」という大きな概念を、自分なりに「ランドセルを配る」という具体的なアクションに落とし込みました。これは、複雑な情報を整理し、本質を抽出して表現するという、高度な情報編集能力の表れです。
個別指導という環境は、こうした「自分の中から湧き出る問い」を大切にします。「なぜ勉強するのか?」「なぜ学校に行けるのか?」という、大人でも答えに窮するような問いに対し、生徒が自ら向き合い、一つのゲーム作品として昇華させる。そこには、単なる知識の詰め込みではない、真の意味での「学び」の姿があります。
結びに:感謝から始まる自己成長動画の最後、制作者である生徒は「お父さんお母さんいつもありがとう!」という言葉で締めくくっています。