【WORKS】日常の「当たり前」が消えたとき、子どもたちは何を創造するか:停電シミュレーションから学ぶ21世紀を生き抜く力現代社会において、電気は蛇口をひねれば出る水と同じように、あって当たり前の存在です。しかし、一度それが途切れたとき、私たちの生活は一変します。CCN MagazineのWORKSカテゴリでは、子どもたちがプログラミングを通じて、こうした現実社会の課題をどのように捉え、解決の糸口を表現したかを紹介します。今回取り上げるのは、ある生徒が制作した「豪雨による停電と、その後の7日間」をテーマにしたアニメーション作品です。豪雨、そして突然の停電がもたらす「不自由」のリアルな描写物語は、激しい雷雨が街を襲うシーンから始まります。紫色の空に稲妻が走り、激しい雨の音が響く中、街の明かりが次々と消えていく様子が視覚的に描かれています。1日目、ある生徒が演じるキャラクターは、暗い部屋で「電気がない」という事実に直面します。それまで何の準備もしていなかったことへの後悔が語られ、停電が単なる「暗闇」以上の不自由をもたらすことが示唆されます。2日目には、暑さに耐えかねて外へ出たキャラクターが、太陽のキャラクター「タイヨウクン」と出会うコミカルなシーンもありますが、事態は深刻さを増していきます。3日目には冷蔵庫の機能が停止し、アイスクリームやカップケーキが溶けてしまう様子が描かれました。日常を支えていた文明の利器が動かないことの切実さが、子どもの視点で的確に捉えられています。

「結果がすべて」の世界で磨かれる、問題解決への観察眼士心塾の教育哲学の一つに「結果がすべて」という言葉があります。これは単にテストの点数を指すのではなく、自分が作ったアウトプットが、他者に何を伝え、どのような反応を得られるかという「現実的な成果」へのこだわりを意味します。この動画を制作した生徒は、停電という災害を単なる知識としてではなく、自分自身の生活に引き寄せて観察しています。4日目:退屈に耐えかね、少しでも涼しい場所(別荘)へ移動を試みる。5日目:ラジオからの速報に耳を傾け、復旧の兆しを探る。6日目:スマートフォンの充電が切れ、情報の遮断という最大の不安に、生徒は自分の頭で考え、表現する自由を与えられます。

動画の終盤、7日目にようやく電気が復旧した際、その子は喜びとともに、視聴者へ向けて「防災パック」の重要性を訴えかけます。飲み物や保存食の備蓄明かり(懐中電灯)や救急セットの用意簡易トイレの必要性こうした具体的な対策をエンディングに盛り込んだことは、この制作活動が単なる遊びではなく、「社会に対してどのようなメッセージを発信すべきか」という主体的な思考に基づいている証拠です。

まとめ:プログラミングは「生きる力」を養うツールである7分間の停電体験をアニメーションにしたこの作品は、最終的に「みんなも災害には気をつけてね」という力強い言葉で締めくくられます。

プログラミングという技術を使いこなし、災害という社会課題を自分事として捉え、解決策(備え)を提示する。ここには、知識を詰め込むだけの学習では得られない、21世紀型の知性が宿っています。

「すべての人が自分の個性を活かせる社会をつくる」── 子どもたち一人ひとりの作品には、その子だけの感性と挑戦の証が刻まれています。士心塾は、その個性が花開く瞬間を見守り続けます。

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