お年玉を、お金を学ぶ機会にする
お正月、子どもはまとまった金額を手にします。ふだんのおこづかいでは経験できない額です。
このお金をどう扱うかで、家庭の方針が問われます。全額預かるか、自由に使わせるか。どちらにも理由がありますが、その間に、学びにつながる扱い方があります。
全額預かると、経験の機会は減る
「使ってしまうから」と全額を預かる家庭は多くあります。管理としては確実です。
ただ、子どもは自分でお金を使う経験をしないまま大きくなります。失敗しても金額の小さい子どものうちに経験しておくほうが、大人になってからの失敗より影響は小さくて済みます。
預かる場合も、全額ではなく一部を手元に残すと、経験の機会が生まれます。
3つに分ける方法
金額を3つに分ける方法があります。
割合は家庭で決めます。低学年なら「使う分」を多めに、年齢が上がるにつれて「とっておく分」を増やしていく形が続けやすくなります。
3つに分けると、お金には使い道がいくつもあることが自然に分かります。
使い道は、子どもに決めてもらう
「使う分」の中身に、親は口を出しすぎないようにします。
大人から見ると無駄に思える買い物でも、子どもにとっては経験です。買ってすぐ飽きた、思ったより面白くなかった。この経験があるから、次に選ぶときに考えるようになります。
失敗しても取り返しがつく金額だからこそ、任せられます。
記録をつけると、見え方が変わる
小さなノートに、いくらもらって、何にいくら使い、いくら残ったかを書きます。
1月に書いておくと、春や夏に見返したときに、自分の使い方が見えます。「あのとき何に使ったか思い出せない」ということもあります。それも一つの気づきです。
家計簿の練習ではありません。お金が形を変えて出ていくことを、目に見えるようにするための記録です。
もらったときの受け答えも一緒に
お年玉は、人から渡されるものです。受け取り方も学びの一部です。
年賀状や電話でお礼を伝えると、渡してくれた人との関係も続きます。金額の話より、こちらのほうが長く役に立ちます。
家庭の方針を、言葉にして伝える
いちばん避けたいのは、方針が年によって変わることです。去年は自由に使えたのに今年は預かられた、となると、子どもは納得できません。
家庭の方針を決め、その理由を子どもに説明します。「全部使うと後で困るから、半分は貯めよう」と理由まで伝えると、子どもは受け入れやすくなります。
中学生になったら割合を見直す、というように、成長に合わせて変えることも先に伝えておきます。
親として考えたい問い
このページで伝えたいこと
お年玉は、子どもがまとまった金額を扱う数少ない機会です。全額預かると管理は確実ですが、経験の機会は減ります。
使う分、とっておく分、人のために使う分。3つに分けて、使う分の使い道は子どもに任せる。記録をつけて、あとで見返す。そして、家庭の方針は理由とともに言葉で伝える。
失敗しても影響の小さい子どものうちに経験することが、いちばんの学びになります。