入学前に、家庭でやっておきたいこと
「入学までに、ひらがなは書けるようにしておくべきか」
この時期、多くの家庭が同じ問いを持ちます。まわりの子ができていると聞くと、焦る気持ちも出てきます。
先取り学習より、先に整えたいこと
ひらがなや数の学習は、学校で最初から教わります。書けない状態で入学しても、授業についていけなくなるわけではありません。
それよりも、次の3つが整っているほうが、学校生活は楽になります。
- 決まった時間に起きて、朝食をとれる
- 人の話を最後まで聞ける
- 困ったときに声を出せる
この3つは、どの教科にも関わります。授業は「聞く」ことから始まるためです。
生活リズムは、少しずつ前へ
入学すると、これまでより早い時間に家を出ることになります。
急に変えると体がついていきません。入学の1か月前から、起きる時間を少しずつ早めます。5分ずつ動かすと、体への負担が小さくて済みます。
夜も同じです。寝る時間が遅いままでは、朝は早くなりません。夕食、入浴、就寝の流れを先に決めておきます。
「聞く力」は遊びの中で育つ
授業では、先生の話を聞いて動く場面が多くあります。この力は、机に向かわなくても育てられます。
こうしたやりとりは、聞いて覚えて動く練習になります。勉強という形をとらないほうが、続けやすくなります。
自分のことを話す練習
学校では、自分の名前や好きなものを人に伝える場面があります。
家庭で、その日にあったことを話す時間を作ります。うまく話せなくても、最後まで聞きます。途中で言い直させたり、代わりに説明したりすると、話す意欲が減ってしまいます。
「今日いちばん楽しかったことは何?」と、答えやすい聞き方をすると続きます。
数の感覚は、生活の中に
数の学習も、机の上だけのものではありません。
生活の中で数にふれていると、算数の授業で出てくる言葉が身近に感じられます。
できないことがあっても大丈夫
入学前にすべてができている必要はありません。学校は、できるようになるために行く場所です。
まわりの子と比べると不安になりますが、成長の速さは子どもによって違います。今できないことも、数か月後にはできるようになります。
親が焦って教え込もうとすると、子どもは学ぶことそのものを負担に感じてしまいます。それは入学前に避けたいことです。
親として考えたい問い
このページで伝えたいこと
入学前に必要なのは、ひらがなや計算の先取りではありません。決まった時間に起きられること、人の話を聞けること、困ったときに声を出せること。この3つが整っていると、学校生活は楽になります。
聞く力も数の感覚も、遊びと生活の中で育ちます。机に向かわせるより、そのほうが続きます。
できないことがあっても、学校はできるようになるために行く場所です。親が焦らないことが、子どもが学ぶことを好きでいられる条件になります。