書初
書 き 初 め と い ろ は
一月二日、新しい年の心で筆をとる。寺子屋の子どもたちにとって、書き初めは一年の学びの出発式でした。
いまのことば
書き初めは、年の初めに文字を書いて上達を願う行事。
寺子屋の時代から、学び始めの儀式として続いてきた。
ことばの景色
書き初めは伝統的に一月二日に行うものとされてきました。この日は「事始め」——習いごとを始めるのに良い日とされ、寺子屋の子どもたちも新年の筆をとりました。めでたい言葉や詩歌を書き、どんど焼き(左義長)で燃やして、炎が高く上がれば字が上達すると伝えられています。
では、何を書くか。寺子屋の定番のひとつが、こころの間で読んだいろは歌でした。すべてのかなを一度ずつ——文字の練習として、これ以上の教材はありません。
一年の最初に、ていねいに一枚書く。うまさよりも、あらたまった心で机に向かうこと自体が、この行事の中身です。今年の書き初めに、いろは歌の一句はいかがでしょう。
考えてみよう
- 問一今年の書き初めに書きたい言葉を、理由といっしょに選んでみましょう。
- 問二「あらたまった気持ちで書く」と、ふだんの字と何が変わりますか。
- 問三地域のどんど焼きがいつどこで行われるか、調べてみましょう。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——書き初めの言葉として人気の「一期一会」「有言実行」も、もとをたどれば茶道や論語の世界の言葉。言葉を選ぶことは、一年の目標を選ぶことでもあります。