十六
故 事 成 語 ・ 十 六
黄河の急流を、鯉がのぼる。
『後漢書』より
いまのことば
そこを通れば出世や成功につながる、という関門のこと。
ことばの景色
黄河の上流に「竜門」と呼ばれる急流がありました。そこをのぼりきった魚は竜になる——そう言い伝えられていたのです。
『後漢書』の李膺伝に、この話が出てきます。李膺は人物を見る目で知られた人で、彼に認められて家に迎え入れられることを、当時の人は「竜門に登る」と呼んだといいます。つまりもとは、川ではなく人の名に結びついたことばでした。
いまは「若手の登竜門」のように、賞や大会の名として使われます。鯉がのぼるという形は、日本では鯉のぼりにもつながりました。
考えてみよう
- 問一あなたにとっての「登竜門」は、どんな場面でしょう。
- 問二人を見る目のある人に認められると、なぜ力になるのでしょう。
- 問三急流をのぼる魚を、実際に見たことがありますか。
答えはひとつではありません。声に出して、外に出て、確かめながらどうぞ。
豆知識——
鯉は
本当に
川をさかのぼります。
生物の間では、
川をのぼる
魚たちの
体の
仕組みを
扱っています。