はじめに:自分で考える力は、学力以前の土台
「何をすればいいの?」が増える背景
子どもが大人に「何をすればいいの?」と聞くこと自体は、悪いことではありません。
最初は誰でも、やり方がわからないものです。質問できることも、大切な力です。
しかし、常に大人の指示を待ち、自分で試す前に正解を求める状態が続くと、学びは受け身になります。
英語学習でも同じです。
単語の意味をすぐ聞く。
答えをすぐ見たがる。
英文を読む前に「日本語で何?」と聞く。
自分で言う前に、正解の文を求める。
この状態が続くと、英語を「自分で使う力」は育ちにくくなります。
保護者の悩みとして「家でまったく勉強しないので、本当に合格できるのか心配」「どうやったら小学生で英語が得意になるのかまったくわからない」「周りの子ができているのを見ると焦る」といった不安が挙げられています。こうした不安の背景には、子どもが自分から学習に向かう姿が見えにくいことも含まれます。
自ら考える力は、英語にも必要
英語は暗記だけで完結する教科ではありません。
もちろん、単語や文法の知識は必要です。
しかし、英語を聞く、読む、書く、話す場面では、自分で判断する力が求められます。
知らない単語が出てきたときに、前後から意味を考える。
リスニングで全部聞き取れなくても、聞こえた言葉から内容を推測する。
英作文で、自分の言える表現を使って意見を書く。
面接で、質問に対して自分の言葉で答える。
このような力は、ただ指示通りに勉強しているだけでは育ちません。
「自分で考える経験」が必要です。
指示待ちになりやすい3つの理由
1. 失敗する前に大人が助けすぎる
子どもが困っていると、大人は助けたくなります。
それは自然なことです。
しかし、困る前にすべて準備してしまう。
間違える前に答えを教えてしまう。
考える時間を与えず、正解へ誘導してしまう。
こうした関わりが続くと、子どもは「自分で考えなくても、大人が答えを出してくれる」と学んでしまいます。
英語でも、最初から全部を説明しすぎると、子どもは自分で音を聞いたり、文の意味を考えたりする前に、答えを待つようになります。
2. 結果だけを評価される
「正解したかどうか」だけを評価されると、子どもは失敗を避けるようになります。
自分で考えて間違えるより、大人の指示通りにやって正解した方が安心だからです。
英語学習でも、間違えることは避けられません。
発音を間違える。
単語を読み間違える。
文法を間違える。
英作文で不自然な文を書く。
こうした経験を通じて、少しずつ修正していくのが学びです。
間違いを責めすぎると、子どもは挑戦よりも安全な指示待ちを選びます。
3. 好きなことが学びに接続されていない
子どもが自分で考えるのは、自分ごとになったときです。
興味があること、好きなこと、やってみたいことには、自分から工夫しようとします。
反対に、学びがすべて「やらされるもの」になると、子どもは最小限の指示だけを待つようになります。
英語学習の停滞期を支えるためにプログラミングを活用する考え方が示されています。小学生で英検3級・準2級を目指す過程では停滞期があり、プログラミングを息抜きとして使うことで、子どもの心のゆとりを守るという説明です。
ただし、ここでのプログラミングは、英語より推している科目ではありません。
英語への入口の一つです。
自ら考える力を育てる関わり方
まず「どう思う?」と聞く
子どもが答えを求めてきたとき、すぐに正解を教える前に、まず「どう思う?」と聞くことが大切です。
この単語、何だと思う?
この文は、どこまでわかる?
音声で聞こえた言葉はあった?
どんな答えなら言えそう?
こうした問いかけは、子どもに考える余白を与えます。
もちろん、放置するという意味ではありません。
子どもがまったく手がかりを持てない場合は、ヒントを出します。
ただし、最初から答えを渡すのではなく、子どもが一歩考えられる形にすることが重要です。
選択肢を与えて、自分で選ばせる
自ら考える力を育てるには、選ぶ経験も必要です。
たとえば、英語学習であれば、
今日は単語から始めるか、シャドーイングから始めるか。
英作文を先にするか、リスニングを先にするか。
5分だけ音読するか、10分単語を確認するか。
このように、子どもが選べる範囲をつくることで、学びが少しずつ自分ごとになります。
大人がすべて決めるのではなく、子どもが自分で選ぶ。
その経験が、「言われたことだけ」から一歩抜け出す力になります。
間違いを学びとして扱う
自分で考える子に育てるには、間違いを責めない環境が必要です。
英語を声に出して間違えた。
問題を解いて間違えた。
英作文で文法を間違えた。
そのときに、「なぜ間違えたの?」と責めるのではなく、
「どこまで合っていたかな」
「次はどう直せそうかな」
「この考え方はよかったね」
と、学びに変えることが大切です。
この考え方は、間違いへの向き合い方にもつながります。
英語学習で自ら考える力を育てる方法
シャドーイングで「聞いて判断する力」を育てる
士心塾では、小学生でもシャドーイングトレーニングを導入しています。シャドーイングをリスニング・スピーキングに関わる学習として位置づけ、英検準2級以降ではリスニングが重要になることも説明されています。
シャドーイングは、ただ音を真似する練習ではありません。
聞こえた音を自分で追いかける。
どこが聞こえたか判断する。
どこが言えなかったか気づく。
もう一度聞いて修正する。
この過程には、自分で考える要素があります。
「先生が全部教えてくれる」ではなく、音を聞き、自分の耳と口で試す。
この経験が、受け身の学習から能動的な学習への一歩になります。
英作文で「自分の考えを形にする力」を育てる
英検3級以降では、英作文が関わります。
英作文では、正解を選ぶだけではなく、自分の考えを英語で表す必要があります。
小学生にとって、これは簡単ではありません。
英語力だけでなく、日本語で自分の意見を整理する力も必要だからです。
しかし、だからこそ英作文は、自ら考える力を育てる機会になります。
まず日本語で自分の意見を考える。
理由を一つ選ぶ。
自分が知っている英語で表す。
書いた文を見直す。
この流れを積み重ねることで、子どもは「自分の考えを言葉にする」経験を増やしていきます。
好きなことから英語へつなげる
自ら考える力を育てるうえで、子どもの好きなことは大切な入口です。
プログラミングが好きな子は、作品をどう動かすか自分で考えます。
絵が好きな子は、何を描くか、どう表現するかを考えます。
物語が好きな子は、登場人物や展開を考えます。
この「自分で考える力」を、英語へつなげていくことができます。
作品に英語のタイトルをつける。
好きなものを英語で説明する。
自分の考えを短い英文で書く。
英語の音声を聞いて、自分の作品に使えそうな言葉を探す。
このように、得意な入口から英語へ接続することができます。
寺子屋 by CCNにつながる教育観
すべての子どもが同じ入口で学ぶ必要はない
「言われたことしかできない子」を育てないためには、子どもが自分で考えられる入口を見つける必要があります。
英語から入る子もいます。
プログラミングから入る子もいます。
絵、音楽、料理、スポーツ、国語、算数から入る子もいます。
寺子屋 by CCN の思想は、各分野の専門家が自分の得意を入口にして子どもたちと関わり、その先に英語や学びを接続していくことです。
これは、子どもを一つの型に当てはめる教育ではありません。
その子が自分で考え、自分の個性を使って学びに向かうための教育です。
自分で考える力は、個性を活かす力でもある
CCN CO., LTD.のミッションは、
「すべての人が『自分の個性』を、活かせる社会をつくる。」
というものです。
個性を活かすためには、自分で考える力が必要です。
言われたことだけをこなすのではなく、自分は何が好きなのか、何が得意なのか、どう表現したいのかを考える力です。
英語教育も、その力を育てる場になります。
英語を学ぶことは、ただ問題に正解することではありません。
自分の考えを持ち、他者とつながり、自分の世界を広げるための力を育てることです。
まとめ:答えを与えすぎず、考える余白を残す
自ら考える子に必要な環境
言われたことしかできない子を責めても、状況は変わりません。
必要なのは、子どもが自分で考えられる環境をつくることです。
すぐに答えを教えすぎない。
失敗を責めない。
選ぶ経験を与える。
好きなことを学びに接続する。
小さな「考えた」を認める。
この積み重ねが、自ら考える力を育てます。
英語を通じて、自分で考える力を育てる
英語学習は、自ら考える力を育てる機会にできます。
シャドーイングで聞いて判断する。
英作文で自分の意見を形にする。
英検を通じて目標を持つ。
好きなことを入口に英語へつなげる。
その経験が、子どもを受け身の学習から、自分で学ぶ姿勢へ導きます。
士心塾・CCN ENGLISH・寺子屋 by CCN は、英語を通じて、一人ひとりが自分の個性を活かし、自ら考えて進む力を育てていきます。

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