三
養 生 訓 ・ 三
朝は早く起きて体を動かし、夜は心を静めて早めに休む。養生訓の一日は、太陽のリズムとともにあります。
いまのことば
朝は早起きして軽く体を動かし、夜は食べてすぐ寝ない。
心を穏やかに保つことが、何よりの薬——養生訓の一日。
リズムという薬
益軒は、朝の空気の中で体をのばし、歩き、「導引」と呼ばれる軽い体操をすすめます。食後はすぐ座り込まず、少し歩く。夜は食後すぐに寝ない。——現代の健康指導と、ほとんど同じことを言っています。
そして全編を貫くのが、心の養生です。怒りを抑え、心配ごとを減らし、心を平らかに保つ。「心は身の主」——体の健康は心から、という順番を、益軒は何度も強調します。
こころの間の童子教「朝早く起きて手を洗い」と、健康習慣の間の脳と体の話。寺子屋の学びが、養生訓で一本につながります。
考えてみよう
- 問一朝、体を動かしてから始めた日と、そうでない日。違いを感じますか。
- 問二「心は身の主」——心配ごとが体に出た経験はありますか。
- 問三自分の「養生訓」を三か条だけ作るなら、何と書きますか。
答えはひとつではありません。体を動かしてから考えると、また違って見えてきます。
豆知識——『養生訓』は現代語訳が何種類も出ていて、今も読み継がれるロングセラーです。300年前の健康書が現役——それ自体が、内容の確かさの証明かもしれません。