学問のすゝめ・十六編 手近く独立を守ること
独立に二様の別あり、一は有形なり、一は無形なり。—— 福澤諭吉『学問のすゝめ』十六編より
お子さんと保護者の方へ。いっしょに読んで、確かめましょう。
いまのことば
学問のすゝめ 十六編の内容は?
独立にはふたつある。お金や暮らしの独立と、心の独立と。
暮らしが立っていても、心が人任せなら独立ではない。
暮らしが立っていても、心が人任せなら独立ではない。
きょうの暮らしでいうと
三編の「一身独立」を、もっと手近なところに引き寄せた編です。独立を「品物の独立」と「精神の独立」に分けます。
自分で稼ぎ、人に物をもらわずに暮らす。それが品物の独立。でも福澤は、そこで安心するなと言います。暮らしは立っているのに、考えることを世間任せにしている人——流行に流され、みんなの意見に合わせ、自分では何も決めていない。それは心がまだ独立していないのです。
おこづかいを自分で管理するのが品物の独立の練習なら、「自分はどう思うか」を一度自分の頭で通すのが、精神の独立の練習です。
考えてみよう
- 問一「みんなが持ってるから」で欲しくなったものはありますか。あれは自分の希望だったのでしょうか。
- 問二品物の独立と精神の独立、いまの自分はどちらが進んでいますか。
- 問三精神の独立を保つために、決めごとをひとつ作るとしたら?
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——この編には「心事と働きと相当すべき」——考えていることと実際の行動を釣り合わせよ、という論もあります。志だけ大きくて行動が伴わない人、行動はあるが考えのない人。両方への処方箋です。
原文について
この記事が扱っている『学問のすゝめ』は、福沢諭吉が1872年(明治5年)から刊行した書。初編から十七編まであります。
全文は青空文庫『学問のすすめ』で読めます(底本が明記されています)。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
この記事が扱っている『学問のすゝめ』は、福沢諭吉が1872年(明治5年)から刊行した書。初編から十七編まであります。
全文は青空文庫『学問のすすめ』で読めます(底本が明記されています)。
このページの現代語訳・解説・設問は、株式会社士心が作成したものです。特定の校訂本にもとづくものではありません。 表記や区切り方は、読みやすさのために整えています。原文にあたるときは、上の所蔵先でお確かめください。
