十編
学 問 の す ゝ め ・ 十編 前編のつづき・志を高く
学問するには、その志を高遠にせざるべからず。—— 福澤諭吉『学問のすゝめ』十編より
いまのことば
学ぶなら、志は高く持て。
目先の衣食のためだけなら、学問はもったいない。
きょうの暮らしでいうと
前編の続きの手紙です。ここで福澤は「飯を炊き、風呂の火を焚くも学問なり」と認めたうえで、しかし志はもっと高くていい、と背中を押します。
いい点を取る、いい学校に入る、いい仕事につく。どれも大事な目標です。でも、そこで止まる必要はない。学んだ力で、何をするのか。その先を思い描けと言うのです。
目標と志は違います。目標は自分の到達点、志は自分を超えた行き先。目標だけの学びは達成した日に終わりますが、志のある学びは終わりません。
考えてみよう
- 問一いまの学びの「目標」と、その先の「志」を分けて書いてみると、何が出てきますか。
- 問二志の高い人を、身近や歴史の中で一人挙げるとしたら?
- 問三「何のために学ぶの?」と年下の子に聞かれたら、いまのあなたは何と答えますか。
答えはひとつではありません。おうちの人と話しながら考えるのも、よい学び方です。
豆知識——「一身一家の衣食を給し、もってみずから満足すべからず」——この編の核心の一文です。自分の満足で止まらないこと。九編の「積み上げの働き」と対になっています。